できたてほやほや、日本最長の高速道路トンネルを歩こう! というイベント「山手トンネルウォーク」に参加してきました!
この3月7日に東京・首都高速道路の「中央環状線・山手トンネル」が開通しました。これで大井ジャンクションから大橋ジャンクションを結ぶ長さ約18.2キロのトンネルが完成! 同トンネルはノルウェーのレアダールトンネルに次ぐ、世界第2位の長さなんだそうです。
世界有数のトンネルを歩くイベントだなんて、ワクワクする! そもそも、首都高に徒歩で入って行くというのも、超レアな体験です。意気揚々と潜ってまいりましたよ〜!
【「首都高」の文字を踏みながらトンネル内へ! 】
今回のウォーキングは、五反田駅から徒歩7分ほど歩いた「大崎郵便局前交差点」近くから。ここから地下のトンネルへと潜り、途中でUターン。五反田・かむろ坂下交差点近くの出口へ向かう、という約2.8キロです。
記者は「ほんとは車しか通れないんだよね! 」とさっそく感動しつつ、ETC用の入口を通過。いつもは車の中から見るものが手の届く範囲にある、ということに軽く興奮します。
標識にも近寄り放題!
【静かで空気がキレイ!陸上競技場のような歩き心地】
トンネル内は歩き心地が良く、さっすが新品、という感じ。着地したときの足裏の感触がなめらかで、まるで陸上競技場のトラックの上を歩いているようです。車が通っていないせいももちろんあるけれど、思ったよりもずっと静かで、音がトンネル内にほとんど響いていないことにも驚きます。
天井は高く、空気が澄んでいて気持ち良い! 空気は「ジェットファン」で循環させていて、煙突のような役割を果たす「換気所」が4つあるそう。ここに布団を敷いて寝たら、さぞかし安眠できるだろうな……と思える快適空間です。
少しでも快適なトンネルにしよう、という配慮と、それを支える先進的な幾多の技術を実感しました! うーん、実に日本らしい。
【照明が気分を盛り上げてくれる!】
入口すぐにはこのイベントのために「ランウェイ ライティングスポット」が設置されており、ムービングライトが華やかに開通の祝賀ムードを盛り上げていました。
【トンネルについてのレクチャーも聞ける……説明のみなさんがカッコいい! 】
トンネル内にはパネルや模型などの展示物とレクチャーがあり、楽しみながらトンネルに詳しくなれる仕組み。熱のこもった丁寧な話しぶり、キラキラの瞳のお兄さんたちは、某缶コーヒーのCMではないですが、とてもステキに見えましたよ! 実際に仕事されていた方々から聞く説明は面白いし、実物を見ることによって、理解が深まります。
【どうやってこのトンネルは作られたの?】
そこで、このトンネルについての知識を少し仕入れてきました!
このトンネルは、「シールド工法」と呼ばれる方法で掘られたもの。地面を掘り進んでいくのは、丸いチューブのような「シールドマシン」です。先端には雪の結晶のような形に刃(ブレード)が並んでおり、これがぐるぐると回転しながら地中を削っていきます。スケールの大きな話ですね!
【シールドマシンに乗っていた方に聞いてみた】
地中を掘り進むシールドマシンには管理スペースがあり、測量等を担当する作業員が乗りこみます。管理スペースには電気がついており、窓がない駅ビルの一角にいるような感じで、地中にいる感覚はあまりなかったそうです。そして現場に行くためには、毎朝バッテリー式のトロッコに乗って出勤するんだそう。朝晩のトロッコ内、どんな会話が繰り広げられているのか……電車通勤する身としては、とても気になりました。
なにげなく通過している高速道路ですが、元々そこにあったものではなく、人によってデザインされ、過去から蓄積された技術を集めて作られているんですよね。今回のイベント『山手トンネルウォーク』に参加してみて、それが改めて感じられました。緻密な計算、技術と知恵が集まるその現場は、熱い男たちが支えていましたよ〜!
参照元:東京SMOOTH
参考:首都高 リアルタイム道路交通情報mew-ti
執筆=はちやまみどり ©Pouch
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▼ほかにもこんな見所が! トンネルのスゴい仕組み!
その1 【火災の際は、台風クラスの水量が噴射される】
火災時を想定した水噴射デモでは、まるでミストサウナのようにブッシャー! と水が噴射。水の量は一時間あたり300mmで、これは台風が直撃しているときの雨量クラスだそうです。
その2【渋滞をどうやって調べているか】
ラジオから流れる「◯◯トンネル、10キロの渋滞」など、警視庁からの道路交通情報。どうやって計測するのかご存知? トンネル内に設置された「車両感知器」が行うんですって。
感知器からは超音波が出ていて、耳を近づけると、カチカチカチカチと高速のカウント音がします。1台目と2台目の間を通過する時間で台数と速度を計り、通過した数と平均速度から渋滞状況を調べ、交通管制センターへ情報が送られるそうです。
▼意外にもロマンチックな空間を満喫できました!
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