患者に説明をする医師

心にズッシリ来てしまうような重い病名を医師から告げられたとき、私たちはなんとかして健康を取り戻したいと、最善の治療法を探すはず。そんな時の選択肢として、別の医師にセカンドオピニオンを仰ぐという方法をとる人が増えているようです。

その一方で、本当はセカンドオピニオンを受けたくても、主治医に気を遣ってしまい、結局受けるのをやめてしまう人もいる様子。

では、医師の立場のみなさんは、自分の患者が他の病院でセカンドオピニオンを受けるということについて、どのように考えているのでしょうか。

本日は、医師専用コミュニティサイト「MedPeer(メドピア)」を運営するメドピア株式会社が会員医師を対象に実施した、がん以外の病気でのセカンドオピニオンについてのアンケート結果をご紹介します。

【セカンドオピニオンを求められた経験がある医師は約6割】

まず、アンケートに回答した医師のうち、担当していた患者から別の医師のセカンドオピニオンを受けたいといわれた経験がある人は、どのくらいいるのでしょう。

結果は、セカンドオピニオンを希望された事がある医師は59.9%と、約6割でした。記者(私)が想像していたよりは少ない数字です。

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【医師の8割以上はセカンドオピニオン肯定派】

さらに、セカンドオピニオンを希望されたことがある医師の87.4%、希望されたことがない医師の84%が、セカンドオピニオンを希望されても「不快に感じない」と回答。

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【肯定派の医師の意見】

不快に感じないと回答した医師からは、

「むしろセカンドオピニオンを受けて納得してほしい」
「患者さんの権利」
「トラブルを避けるため、勧めることもある」
「自分以外の医師の意見は参考になる」
「自分が患者なら、セカンドオピニオンを受けたいと思う」

など、「セカンドオピニオンを受けるのは患者さんの当然の権利であり、医師にとってもメリットもある」との意見が挙げられています。

【否定派の医師の意見】

一方、不快に感じるという医師からは、

「患者さんの当然の権利だとは思うが、不甲斐なく感じる」
「それまでの苦労を思うと疲労感がある」
「これまでの診療を否定された気になる」
「人情的には不快になるがしょうがない」
「紹介状を作成する時間をとられるのが嫌」
「信頼されてない気がする」

など、「自分の診療を信頼されていないとの不満や、やるせなさを感じる」という意見が目立ちました。

【当然の権利ではあるものの、主治医との信頼関係を壊してしまう可能性も】

正確な診断や、効果のある治療方法を求めて主治医以外のセカンドオピニオンを受けるのは、患者さんの当然の権利。

しかし、セカンドオピニオンを受ける為には、主治医に紹介状を作成してもらわなければならず、場合によっては今まで尽力してくれた主治医との信頼関係を損なってしまう場合もあるかもしれません。

【自分の気持ちを主治医に丁寧に説明しよう】

8割以上の医師がセカンドオピニオンを肯定的に考えていることからも、自分が必要と感じた場合には後悔を残さないようにセカンドオピニオンを選択するべきだと思われます。

そしてそれを主治医に告げる際は「主治医の診断を信用していない訳ではなく、自分が心から納得して治療を始めるためにセカンドオピニオンを受けることは、自分にとって必要な過程のひとつである」ということを丁寧に説明することで、主治医との信頼関係を損なわずに、気持ちよくセカンドオピニオンを受けられるのではないでしょうか。

参照元=PRTIMES医師専用コミュニティサイト「MedPeer」
執筆=南野バンビ(c)Pouch