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皆さんは「むちむち!」「女子高生」と聞いて何を思い浮かべる? ムチムチとした肉感的な女子高生の姿を想像しないでしょうか。なんならちょっとエッチな響きすらしなくもない。

8月20日からNHK Eテレでスタートした新番組「むちむち!」。そのタイトルとTwitterでの紹介文に対して現在、大きな批判が寄せられています。

いったいどんな内容の番組で、どのあたりが不快感を与えているんでしょうか。

【無知な女子高生に愛のムチ】

番組放送前、NHK Eテレの公式Twitter「NHK Eテレ編集部」から投稿されたのは次のツイート。

新番組「むちむち!」とは、街でスカウトしたちょっとムチな女子高校生に、番組ディレクターが愛のムチを打つ、全体的にムチッとした番組です。

ああ、「むちむち!」の「むち」は「無知」ってことなんですね。「ちょっと無知な女子高生」におっさんディレクターが愛のムチ……?

【渋谷・原宿の女子高生を強引に連れ出す!】

次にNHK公式サイトの番組紹介ページを見てみると、

「渋谷・原宿の女子高生を未知の場所に連れ出したら…」という大きな文字。その下に、

この夏、渋谷の女子高校生を未知の現場に強引に連れ出した!  女子高校生の目線で、日本を旅する新しいドキュメンタリー。

との説明文があります。同じページに埋め込まれた番組紹介動画を観てみると、

「普天間って知ってる?」(男性の声)
「神社っぽい」(渋谷・原宿にいたらしき女子高生)
「ええっ……沖縄で普天間基地を目撃しなさいッ」(男性の声)

(「米国」の文字を見て)「……よねこく?」(女子高生)

こ、これは「ちょっと無知」どころじゃないぞ……。

【案の定、批判の嵐】

上述の「NHK Eテレ編集部」のツイートに対しては非難が集中。

「差別ツイートに値しませんか?不快に感じましたし、同じように感じる方も多いと思いました。」
「おい、NHK、これ最低やぞ。女子高生に対するステレオタイプの偏見をここまで公然と利用するか?性的対象化を匂わし、渋谷の女子高生は無知と蔑視し、それゆえ「強引に」連れ出しても許される相手だと言いたいのか?」
「中年男性の考えらしい気持ち悪さ全開でいっそ清々しいですね。」
「マジできもい。」
「変態か?」
「なんか批判リプしか見えないけど俺は国営の放送局がAVっぽい企画放送するノリ好きだよ!」

など、どのツイートも激しい憤りや不快感情を示すものばかり。

【そこにはどういう意図が?】

なぜ男子高生ではなく「女子高生」に限定したのか? その「イマドキの女子高生」像は正しいのか? なぜにここまで「若い無知な女の子にオジサンが教えてあげなきゃな」感がただようのか? 考えるほどに首をかしげるばかり。

実際に番組を観てみましたが、女子高生だけに限定しなくてもよいし、単に若者たちがこれまで無関心だったことに全力で取り組んでみる、というコンセプトでもじゅうぶん面白くなったのではという気がしました。

【公共放送なんだから】

先日紹介した『昔話法廷』のように、NHK Eテレの番組には内容がユニークで視聴者の反応がよいものも多数あります。それだけになおさら、今回の番組タイトル、紹介文には失望した人も多いのでは。民放とはちがい、公共放送である・私たちが受信料を払っているという点も大きいと思います。

NHKは今回の批判を真摯に受け止め、今後もモラルや公共性を忘れない番組作りを目指してほしいところです。

参照元:TwitterNHK ONLINE むちむち!
執筆=鷺ノ宮やよい

▼「NHK Eテレ編集部」によるツイート

▼さらにこんなツイートも。「特にイヤらしい番組ではない」って断り、要る?