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コートって表だけでなく、裏地の色や柄にもこだわりたいもの。脱いだときにチラっと見える裏地でオシャレ心をアピールするのってステキですよね。

そんなコートの裏地に粋(いき)な柄を取り入れたのが、アパレルブランド「三陽商会」。「100年コート」という名の日本製トレンチコートの裏地とライナーに採用しているのは「扇格子」。これ、古くから歌舞伎のさまざまな衣装で使われてきた古典的な柄なんです!

イギリスの伝統的なコートに日本の伝統的な模様を持ってくる……このセンス、すっごくオシャレじゃないですか?

【歌舞伎の「扇格子」に着目!】

2013年から発売スタートした「100年コート」。3年めとなる今年は、裏地と着脱可能なライナーに新たなデザイン性をもたせることにしたのだそう。そこで着目されることとなったのが、歌舞伎に登場する衣装の柄「翁格子」。この柄をもとにオリジナルの配色を考案し、松竹株式会社の協力を得て「三陽格子」という独自の柄を開発したんです。

【扇格子ってどんな柄?】

扇格子」とは、太い格子の間に、細い格子を入れ込んだ格子柄のこと。太い格子の中に何本もの細い格子があるさまは、翁(老人)が大勢の孫をもつ姿に見立てたことに由来しているとも言われ、子孫繁栄のめでたい柄とされています。歌舞伎の演目の中でも『勧進帳』の武蔵坊弁慶役の衣装として特に有名かも。

100年コートのコンセプトは「世代を超えて永く愛される」。まさに「翁格子」の持つ「老人と大勢の孫」という意味ともみごとに合っていますね!

【ちっとも古くさくない!】

こうして「翁格子」をもとに作られた「三陽格子」ですが、ずっと昔からある柄なのにちっとも古くさく見えない! けっきょく、スタンダードなものは不朽なのだということを感じさせられます。

ちょっぴり残念なのは、この「三陽格子」柄にカスタマイズできるのは9月19日から23日までの5日間、「三陽銀座タワー」のオープニングイベントのみ。コートの金額も10万円近くとけっしてお安くはありませんが、それだけの価値はじゅうぶんありそう。上質な作りに特別感ある裏地……一生モノのトレンチコートを探している方は要チェックです!

参照元:三陽商会PR TIMES
執筆=鷺ノ宮やよい (c) Pouch

▼「翁格子」をもとに開発した「三陽格子」

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