野生の象が、人間に助けを求めるべくやってきた!?

象が訪ねたのは、アフリカ・ジンバブエ、カリバ地区の開発に協力する非営利団体「Bumi Hills Foundation」スタッフの家。団体のフェイスブックにその様子をとらえた写真が掲載されているのですが、なるほどたしかに、窓の外にでっかい象さんがいるっ!

【密猟者に撃たれたよう】

それにしても野生の象はなぜ、この家へと来たのか。「Bumi Hills Foundation」によると、象は密猟者に銃で撃たれ、ケガを負っていたというのです。

【脱水症状も起こしていた】

さらにやってきてすぐバケツの水を3杯一気に飲み干したところをみるに、どうやら象は脱水症状をも引き起こしていたよう。水を飲んでからは少しも動かず、5時間近くもその場で過ごしたのだそうよ。

【左耳と左肩に傷跡が】

団体はすぐさま、「African Bush Camps Foundation」のリチャード・ホア(Richard Hoare)医師など、野生動物に関するプロに協力を要請。

麻酔で眠らせ、男性12人がかり(!)で象の体を動かしながら調べたところ、左耳に弾痕によってできたと思われる傷を発見。さらに左肩には、直径10cm程の大きさに広がった敗血症性の傷もできており、放置すると命に関わるおそれがありました。

【早急な処置のおかげで、大事に至らずに済みました】

医師たちは迅速に、必要とする処置を施しました。結果、傷自体の手当てはもちろん、それによって起こる可能性がある重い感染症のリスクもまた、最小限に抑えることができたようです。

【追跡装置でアフターケアも万全◎】

処置の後、象は動けるようになるまで回復。離れた場所まで移動することまではできなかったけれど、食事はできたようなのでホッとしたと、「Bumi Hills Foundation」はフェイスブックで述べています。象には追跡装置を付け、2週間ほどその様子を見守る予定なんですって。

【早く全快しますように】

人間によって傷つけられた象が、人間に助けを求める。その事実に、深く心が痛みます。

いずれにせよ、たどり着いた先が象を助ける側の人間で、本当によかった! この象が1日でも早く回復し、再び元気よく生活できることを、心から願ってやみません。

参照元:Facebook [1] [2]
執筆=田端あんじ (c)Pouch

▼治療する様子も公開されていました*傷跡および血の写真があります

▼弾丸頭が残っていないかどうか、金属探知機でチェック

▼出口となった傷はなかったにもかかわらず、不思議なことに弾丸頭は発見されなかったのだそうです

▼治療後まもなく立ち上がった象……よかったね!