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9月に入るとスーパーに並び出す「生すじこ」。自家製のしょうゆ漬けにするひとも多いのではないでしょうか? 私も毎年しょうゆ漬けにして食べていたのですが、ちょっと目先を変えてみたい気も。何か新しいやり方はないかなー、と近くの魚屋さんに相談してみました。

すると、「鮭のルイベ漬け」をすすめられたのです。鮭のルイベ漬けって北海道物産展などでしか手に入らない、あの激ウマグルメだよね??

果たして自分でも作れるのか、いざやってみたところ……できちゃった! そして何より、めちゃんこおいちいいい!! 作ってよかった、生まれてよかったと感謝するほどにおいちいいいい! 

今回は「自家製 鮭のルイベ漬け」の作り方をご紹介します。意外と難しくないよ!

【ところでルイベってどんな意味?】

ルイベは、アイヌ語の「ル=溶ける」「イべ=食べ物」からきている言葉。サケ類の凍った身をそのまま刺身のように楽しむ、アイヌ文化にルーツをもつ北海道の郷土料理です。

ただし、「ルイベ漬け」はこのルイベとは異なり、サケなどといくらをしょうゆなどに漬け込んだものをさします。

【材料】

・生すじこ
・サーモンの刺身
※刺身用でない生鮭などでは絶対に作らないこと
・醤油50cc
・酒50cc
・みりん50cc
・塩少々

【作り方】

●サーモンの準備
1.サーモン全体に塩を塗り込み冷蔵庫で30分ほど冷やす
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2.サーモンから出てきた水分をキッチンペーパーなどで拭き取る
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●漬けダレの準備
1.醤油、酒、みりんを各50ccずつ鍋に入れて煮立たせる(アルコールを飛ばす)
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2.ひと煮立ちさせたら冷ます

●すじこの準備
1.ボウルに筋子を入れる
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2.40度くらいのお湯をすじこの入ったボウルに入れ、すじこをほぐしていく
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3.ザルに移して余分なゴミを取り除く
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【下準備が終わったら漬け込むだけ】

漬けダレ、サーモン、すじこの準備が完了したら、あとは合体させるだけ! じゅうぶんに冷めた漬けダレに、ほぐしたすじことひとくちサイズに切ったサーモンを入れて3時間ほど冷蔵庫に放置したら完成です。
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【美味しいよ…泣くほど美味しいよぅ!!】

ツヤツヤかがやくイクラとサーモン。そしてしょうゆに浮かぶサーモンの脂。見ているだけでわかる、これは美味しいヤツだぁ〜!!!! 炊きたてのホカホカご飯に、これでもかとルイベ漬けを乗せました。いざ、実食!
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お、美味しい……。ネットリとした食感のサーモンとプチプチ弾けるイクラたちがたまらない! 炊きたてのご飯にのせることで、サーモンが少し温まり、サーモンの脂がじゅわ〜っとお米にしみ出てきます。難しいことなど何もやっていないのに、予想以上の完成度! 思わず感動してしまいました。わたし、子供ができたら誕生日にこれ作ってあげるんだ(遠い目)。

【サーモンの水気を抜くのがポイント】

じつは今回のこの自家製ルイベ漬けを作るにあたり、1回失敗してしまいました。それは、サーモンの下処理が甘かったのが原因。最初は買ってきたサーモンをそのまま切って、漬けダレに浸していたのですが、サーモンの味がイクラと漬けダレに負けてなんかイマイチ。

そこで、サーモンに塩を振って水気を抜いた結果、余分な水分が抜けて旨味が凝縮。濃厚なサーモンの味を堪能できました。

【ルイベ漬けが食べたかったら、作ればいいじゃない!】

鮭のルイベ漬けは北海道物産展かネットじゃないとなかなか購入できないシロモノ。それゆえに、買ったときはちびちび大事に食べていました。ですが、自分で作ればそんなことを全く気にしなくていいのです! 自分の食べたい分だけたっぷり作ればいいのだから。食欲の、秋なんだから。
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「ルイベ漬けが食べたかったら、作ればいいじゃない」と私の中のマリーアントワネットが叫びました。自家製ルイベ漬け、オススメです。

※注意:使用するサーモンは必ず「刺身用」を選んでください。加熱用の鮭にはアニサキスなどの寄生虫が付着していることがあり、これは家庭用冷凍庫では死滅させることはできません。
※編集部より:刺身用のサーモンはほとんどが「トラウトサーモン」(ニジマス)です。正確には鮭とは別種ですが、記事内では完成したものを便宜上「鮭のルイベ漬け」と表現しています。

参考リンク:東邦微生物病研究所
撮影・執筆=百村モモ (c)Pouch

▼また作ろう♪
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