「ヒナは拾わないでね」とツイッターを通じて広く呼びかけているのは、日本野鳥の会。現在「野鳥の子育て応援(ヒナを拾わないで)キャンペーン」を行っています。

春から夏にかけては、野鳥のヒナの巣立ちの時期。「飛ばなきゃ……飛びたい!」と奮闘するヒナたちの姿を目にする機会がグッと増える季節です。

まだうまく飛べないヒナたちの姿を見たら、ついつい手を差し伸べたくなるけれど、日本野鳥の会では「なにも手を出さず、その場を離れてそっと見守ってください。」と訴えています。

【巣立ち後は「学びの時期」】

日本野鳥の会ホームページによれば、巣立ったばかりのヒナたちは、親鳥と一緒に行動しながら飛び方やエサのとり方を身につけていきます。

1週間から1か月というわずかな期間に、「何が食べ物か」「何が危険なのか」といった生きていく術を親から学ぶことでようやく一人前になれるため、ヒナたちはできるだけ自然のなかにいることが大事だというわけです。

【人の手によって親と子が引き離されるケースが多発】

学びの時期はまだ上手に飛べないヒナもいて、時には地面に降りていることがあるけれど、そばには必ず親鳥がいます。たとえるならば『初めてのおつかい』で子供たちを見守る、親やスタッフのみなさんのように、ね。

しかし人間がヒナの近くにいると、親鳥は警戒して近づくことができません。

良かれと思ってヒナを保護した結果、親鳥と引き離されてしまうというケースが相次いでいることを受け、このキャンペーンをスタートさせたという日本野鳥の会。この活動は実に20年以上ものあいだ続けられているんですって。

【野鳥を守るには周知が大切】

誰かの「知らなかった」が、親と子を引き離す。悲しいことが少しでも減るように「知って」おくことが大切です。このキャンペーン情報をツイッターで共有することで、救われるヒナや親鳥がいるかもしれません。

「日本野鳥の会」ホームページでは、『ヒナとの関わり方がわかるハンドブック』をダウンロードできます。よくある質問なども掲載されているので、詳細は「日本野鳥の会」ホームページをご覧ください。

また「日本野鳥の会」では、地域の掲示板や学校などで、キャンペーンのポスターを貼ってくれるところを探しているそうです。「協力できるかも!」という心当たりのある方はチェックしてみてはいかがでしょうか。

参照元:日本野鳥の会Twitter @NACSJ
執筆=田端あんじ(c)Pouch

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