ニュースや番組を360度方向から感じることができるウェブサイト「NHK VR」に、平昌オリンピック関連の映像が2本公開されています。

視聴者が “体感” できるのは、スキージャンプに挑むノルディック複合の渡部暁斗選手と、金メダルを獲得した女子団体パシュート3選手の視点からとらえた映像。

スピーディーで迫力のある映像を観ているだけで、世界トップレベルの速度がどれほどのものなのかということを、肌で感じることができるんです。

【スピード感と浮遊感の緩急がやばい】

渡部選手の “視点” 映像は、ジャンプ台の頂上へ向かうところからスタート。ジャンプ台を下降しながらどんどん加速していく様子は、まるでジェットコースターに乗っているようで、お腹のあたりがキュゥウンとなってしまいます。

そしてジャンプした瞬間は背中に翼が生えたかのような浮遊感を味わえて、まさしく鳥になった気分……!

【先頭・2番手・3番手の視点をそれぞれ体感】

一方、女子団体パシュートの映像は、各選手の視線をすべて体感できるという特別版。

スマホではタップひとつで、高木美帆選手、佐藤綾乃選手、高木菜那選手の視点からとらえた映像を、それぞれ観ることができるんです。パソコンで見る場合は、VR画面の右下にある各選手の名前をクリックすると、画面が切り替わります。

【視点を変えていくと…さらなるスゴさに気がつきます】

先頭を行くのは、高木美帆選手。トップスピードでリンクを滑走する気分で非常に爽快ですが、同時に、想像以上のスピード感にちょっぴり身震いしてしまいます。

その後に続くのは佐藤選手。パシュートは手や足の動き、頭の高さをそろえることで空気抵抗を極限まで抑えなければならないそうで、佐藤選手の視点がとらえているのは高木選手の後頭部。同じ高さということを、実感として感じられるんです。

しかしもっと驚くのは、最後の高木菜那選手の視点からとらえた映像を観たとき。前をゆく2人の頭の高さが見事におんなじで、動きも完璧にシンクロしているんですよ。判で押したみたいに、ぴったり重なり合ってるう!

【命の危機を感じてしまいましたよ…】

それにしても……2本の映像を体感してみて思うのは、これほどまでにスリル満点なスポーツを、選手たちがなぜ選んだのかという点。日常生活では絶対に味わえないであろう疾走感は格別ですが、生身の人間が行っているのかと思うと、命の危機を覚えて背筋がヒヤリとするんです。

ほかにもスノーボードやフリースタイルスキーなど、ウィンタースポーツには軒並みそういった競技が多いように思えますが、VRを通して味わってみると、より恐怖感が高まったことは言うまでもありません。

改めて選手たちの偉大さを感じることができて、地面にひれ伏したくなっちゃいましたよ……!

参照元:NHK VR
執筆=田端あんじ (c)Pouch