1日あたり、それなりの時間を過ごす場所のひとつが、トイレ。いつも目にするところだからこそ、トイレをちょっぴり変えるだけで、かなりの気分転換になると思うんです。

リトアニアのデザインスタジオ「Gyva Grafika」が請け負ったのは、レストランのトイレの壁の改装。名付けて、「WC for Architects」プロジェクト!

“古いタイルはそのままに改装してほしい” というオーダーを見事に叶えた改装後のトイレは、一歩足を踏み入れたらなかなか出てこれなくなる、アーティスティックな仕様へと様変わりしていました。

【ステッカーを貼ることで劇的ビフォーアフターに成功☆】

タイルをそのままにするということは、壁自体を変えることはできないということ。というわけでスタジオが取り入れたのは、「ステッカーを貼る」というアイディアです。

まずは壁の改装を手がけるアーティストたちが育った街、リトアニア第2の都市カウナスを訪れて、いたるところを撮影。撮った写真はすべて、ステッカーにします。

出来上がったステッカーをタイルのひとつひとつに貼ったことで壁のリニューアルに成功したわけなのですが、面白いのはステッカーのほとんどが “窓” を写した写真であること

ずらっと並んだ窓にはそれぞれに個性があって、カーテンや窓に映る景色、さらには窓の中からこちらをのぞいている人まで見えるんです。

【公共の場所のデザインにも気を抜かない】

海外サイト「Bored Panda」が「Gyva Grafika」へ行ったインタビューによれば、「カメラを向けられた人の中には自分たちを不信がっている人もいましたが(そりゃそうですよね)事情を話すと、好きなようにさせてくれた」とのこと。

また「リトアニアはしばしば、公共の空間を “無視” する。たとえばマンションの部屋は美しくても、階段やヤードといった公共の場所は、手を加えられずに放置されている場合が多い」とも話していて、環境のバランスを取ろうと考えた結果、今回の改装プロジェクトが生まれたといいます。

【トイレの壁がタイルだという人はマネしてみては?】

もともとあったトイレのタイルのデザインがシンプルで、カラーがテラコッタだからか、窓が並ぶ壁はまるでマンションやアパートのよう。各家々に人の気配を感じられるのが面白くって、ついつい長居してしまいそうになります。

ステッカーを貼るだけなら簡単ですし、タイルなら剥がしやすいから、賃貸でもマネできそうです。トイレの模様替えを考えている方は、このアイデアを取り入れてみるといいかもしれませんね!

参照元:FacebookBored Panda
執筆=田端あんじ (c)Pouch

▼窓の住人と目が合うとドキッとします