京都に脈々と伝わる文化「いけず」。

おもに「言いづらいことを遠回しに伝える」という意味合いがあり、「ぶぶ漬け(※お茶漬け)でもどうどす?=そろそろお帰りください」という例はあまりにも有名です。

そんな京都のいけず文化を学べるステッカーが誕生しました。京都の皆さんによる、本気のいけずを体験しましょう。

【言いにくいことをステッカーが代弁】

いけず文化をお土産に!という発想から生まれた、ない株式会社×京都のデザイン事務所・CHAHANGによる「裏がある京都人のいけずステッカー」(税別 800円)。

“いけずの産地直送” を実現するため、11名の京都人の意見をもとに制作されました。

両面構造を取り入れることで、ステッカーの表面では「建前(いけず)」、裏面では「京都人の本音」を表現。

「トイレ」「玄関」「食卓」「ポスト」という4つの場面において、なかなか他人に言いづらい “お願い” を京都人に代弁させることが可能です。

【そんな意味があったとは…!】

たとえば「トイレ」の場合、本当は座って用を足してほしいな……と思っていても、お願いしづらいこともあります。

そんなときは、このステッカーを使うべし!

文:「うちのトイレ座りごごち悪おすかもしれまへんけど、よろしおしたらお使いやす」
意:「立って小便をしないでください」

「座り心地が悪いかもしれないけど…」と謙遜しているように見せかけて、「立ってすんなよ(圧)」と釘を刺しているところが、「いけず」そのものですよね……!

ちなみに、個人的にツボだったのは「玄関」のステッカーです。

文:「ようおこしやす。えらいよそいきのなりしはって琵琶湖でも行ってはったんどすか?」
意:「汚い格好で家にあがらないでください」

「よそいきのなり=汚い格好」に変換されるだなんて、誰が想像できたでしょうか(笑)。でもこういうの、嫌いじゃないです。むしろ大好き!!!!!

【センスにしびれます】

そのほかの例もご覧ください。

■食卓
文:「知っといやすか? 蕎麦はズルズル美味しそうに食べてもよろしおすねん」
意:「クチャクチャ音を立てて食べないでください」

■ポスト
文:「小っちゃい郵便受けしかおへんですんまへん。おおきに、はばかりさん(※ご苦労さん)」
意:「不要なチラシを入れないでください」

ひょっとしたら、京都の人以外はピンとこないかもしれないけれど、意味がわかるとじわじわ怖い。この絶妙な言語センスがたまりませんよねぇ。

【どこで買えるの?】

今後の京都土産の定番になりそうなこのステッカー。すでに欲しくなっちゃった皆さん、販売店舗はこちらです。

・嵯峨嵐山文華館
・京みやげ uramatsu
・風の駅
・HOTEL MUSO
・旅館こうろ
・SecondDesk北大路堀川
・SHOPpeaberry
・大西常商店

大西常商店では “裏メニュー” として販売しており、合言葉「裏も表もお綺麗どすなあ」と伝えて注文するそうです。合言葉を設けるセンスも、たまらなく好きィィィイイイイ!

参照元:プレスリリース
執筆:田端あんじ (c)Pouch