これまでフリマアプリの市場を拡大してきたのは、おもに20~30代の利用者たち。しかしフリマアプリの代表格「メルカリ」で近年増えてきているのは、60代以上のユーザーだというんです。

この実態をより深く掘り下げるべく、メルカリが実施したのは、全国のフリマアプリ利用者・非利用者1648名を対象にした、「60代以上のフリマアプリ利用実態」に関する意識調査。

そこで明らかになったのは60代以上のユーザーたちの “利用後の意識の変化” 。そこには「遺品整理」「認知症予防」といった、若い世代にはまず見られない言葉がずらーっと並んでいたんです。

【20代のメルカリ利用目的の大半は「お金を得る」だったケド…】

20代のユーザーにフリマアプリ利用の目的を尋ねてみると、71.6%とダントツで多かったのが「お金を得る」。次いで「不要品の処分」(67.7%)、3位「欲しいものをお得に購入」(38.8%)と続くのですが……。

60代以上のユーザーに同じ質問をしてみると、1位は「不要品の処分」(79.6%)、2位は「欲しいものをお得に購入」(51.7%)、3位は「お金を得る」(35.0%)という結果に。

「お金を得る」という項目だけに注目すると、60代は20代の半数以下だということがわかります。

【60代以上はどんなことに重きを置いているの?】

実はそのほかの調査において

・60代以上のフリマアプリ利用者の平均資産額は約2500万円、非利用者より約400万円多い

といったことが明らかになっているそうで「お金目的じゃない」という点には納得がいきます。

それならば、一体どんなことに重きを置いているのか、「フリマアプリを利用して、あなた自身に起こった変化」という項目を通してチェックしてみたところ……。利用者の声の中には

・遺品整理
・社会とのつながり
・頭を使うので認知症予防になる
・ネットサーフィンがより楽しくなってきた

といったものが並んでいて、非常に興味深いものがあります。

 

【フリマアプリが社会とのつながりに】

中でも多く見受けられたのは「社会とのつながりができてうれしい」という意見で

「購入してくださった方とは今も交流が続いており、私はこれらの品物を買ってくれ、眺めたり使ってくれる人がいることが、お金を得る事よりうれしいです」(74歳男性)
「日本中の購入者・出品者等、他者とのコミュニケーションを取れることに喜びを感じるようになった」(72歳女性)
「出品した商品のお得意様ができたり、同じ趣味の方との会話ができたり、日本中の美味しい物がお安く買えたり本当に楽しいです」(64歳女性)
「生きがいができたように思うし、人と人とのつながりの大切さも実感するようになった」(62歳男性)

といった生の声がずらり。不用品の処分以外に、人とのつながりを求めていることがよくわかります。

ネットを通して誰かとつながることが、上の世代にも浸透してきた昨今。こうした目的でフリマアプリを使用する高齢者が、これからどんどん増えていくかもしれませんね。

参照元:プレスリリース
画像:Pouch編集部
執筆=田端あんじ (c)Pouch

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