東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長の女性蔑視発言が、国内外で大きな問題となっています。

これに対する抗議として、日本国内ツイッターには「#わきまえない女」というハッシュタグが登場。

大いに盛り上がる中、ついには世界各国の大使館が声を上げはじめ、2021年2月5日に「#DontBeSilent(黙ってはいけない)」というハッシュタグで強い意志を表しました。

【一連の経緯】

森会長は、2021年2月3日に開かれた日本オリンピック委員会(JOC)の評議会で、

「女性がたくさん入っている理事会は会議の時間がかかる」
「組織委の女性はわきまえている(ので話が短い)」

などと発言。これが女性蔑視だとして、日本国内だけでなく世界中から批判を浴びています。

この発言からまもなく、日本国内では「#わきまえない女」というハッシュタグが出現し、抗議する声が続々寄せられたんです。

【世界の大使館が声をあげた】

その動きは今なお止むことなく、やがてツイッターには「#DontBeSilent」というハッシュタグが登場。

このタグを添えて声を上げたのは、駐日欧州連合(EU)代表部をはじめ、ドイツ・ポルトガル・スウェーデン・フィンランド・アイルランドなどの各国大使館。

「#GenderEquality(男女平等)」「#男女平等」というハッシュタグも一緒に添えて、男女平等を訴えかけています。

国連広報センター(UNIC)も同様にハッシュタグを添えて

「女性に敬意を」
「沈黙を打ち破ろう」

というメッセージをツイート。こうした動きを受けて、一般ユーザーからも続々意見が寄せられました。

【男女ともに「#DontBeSilent」を訴える】

一時はツイッターでトレンドトップに躍り出た「#DontBeSilent」。ハッシュタグと共に寄せられたコメントには、

「女性蔑視発言に抗議したら、世界が応えた。黙らないって大事」
「#DontBeSilentのタグ見てたら泣けてきた。#男女平等を掲げて実践して闘ってきた各国の人々に『大丈夫だよ!負けるな!がんばれ!』って言われてるみたいな気持ち」

といった声が見られます。

ご紹介したつぶやきにもあるとおり、「泣けた」「世界中から励まされている気がする」といった声がたくさん上がっているのが印象的。

女性はもちろん、男性の多くもこのハッシュタグをつけて、「黙ってはいけない」と訴えかけています。

【これが「転換点」になってほしい】

「#MeToo運動」以降、さらに加速している男女平等の動き。

世界経済フォーラムが発表した「ジェンダー・ギャップ指数2020」によると、日本は153か国中121位ですが、これを機に変化があってほしいと願うばかりです。

参照元:Twitterハッシュタグ #DontBeSilent内閣府男女共同参画局
執筆:田端あんじ (c)Pouch