【最新公開シネマ批評】
映画ライター斎藤香が現在公開中の映画のなかから、オススメ作品をひとつ厳選して、本音レビューをします。
今回ピックアップするのは、『名探偵コナン 100万ドルの五稜星(みちしるべ)』(2024年4月12日公開)。昨年公開された『名探偵コナン 黒鉄の魚影(サブマリン)』は、名探偵コナン映画史上最高興収138億円突破する超大ヒット。それゆえに本作も期待高まります!
さっそく劇場で見てきましたが、けっこう大変な作品だったんですよ……。まずは、物語からいってみましょう!
【物語】
北海道・函館の斧江財閥の収蔵庫に怪盗キッドから「新撰組副長・土方歳三にまつわる日本刀をいただく」という予告状が届きます。キッドは “ビッグジュエル” を追い求めているのに、なぜ急に日本刀?
いっぽう、コナンと西の高校生探偵・服部平次は剣道大会のために函館に来ていました。平次はキッドの変装を見破り、追い詰めましたが……。
【4人のイケメンが活躍】
『名探偵コナン』シリーズを観るたびに思うのですが、コナンくんをはじめ、イケメンが多いこと。特に今回の映画は怪盗キッドがメインなこともありますし、女子人気が高いのもうなづけます。
でもね、服部平次もナイスガイなんですよ。キッドみたいなスマートさはないけど、硬派でヤンチャ。加えてキッドを追い詰めるほど剣のスキルがあり、ふたりの対決はちょっとドキドキしちゃいました。
平次には幼なじみの遠山和葉とのラブエピソードもあったりして、コナン、キッドと同じくらいかそれ以上に目立ってました。
そして6代目・沖田総司!彼の甘いマスクも捨てがたい!
というようにコナンを入れて4人のイケメンたちが大活躍する本作。ヴィジュアル面は最高だったんですよ。でもちょっとついていけないところもありました……。
【コアなファン向け?予習が必要です】
はっきりいって、本作は予習が必要です。おそらく原作漫画&テレビアニメを全シリーズを観ているファンは問題ありませんが、最近『名探偵コナン』を観始めた人や、たま〜に観るくらいの人には「?」マークが頭に飛び交うと思う。
日本刀をめぐり、強欲なワルたちが集まってくるのですが、警察関係者も含め、初めて見るキャラクターが多かったせいか個人的には、人間関係がよくわからなくて戸惑い、映画の世界に没入しにくかったです。予習していけばよかった……。
できればネタバレにならない程度に、劇中でキャラクターの説明が欲しかったな〜。
コアなファンは小ネタも拾って大いに楽しめると思いますが、ライトなファンは置いて行かれてしまうかもしれません。そこがちょっと残念ではありました。
【最大の秘密が明かされる】
とはいえ、後半はコナンとキッドにまつわる衝撃の秘密が明かされる展開で、コナン歴が浅い私でさえ「えー!そうだったんだ」と驚き!
またエンドロールの後にも2025年GW公開の最新作につながる映像があるので場内が明るくなるまでしっかり観てくださいね。
執筆:斎藤 香(C)Pouch
Photo:(C)2024 青山剛昌/名探偵コナン製作委員会
『名探偵コナン 100万ドルの五稜星(みちしるべ)』
(2024年4月12日より、全国ロードショー)
原作:青山剛昌
監督:永岡智佳
声の出演:高山みなみ(江戸川コナン) 山崎和佳奈(毛利蘭) 小山力也(毛利小五郎)山口勝平(怪盗キッド) 堀川りょう(服部平次) 宮村優子(遠山和葉)
スペシャルゲスト:大泉洋
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