映画やドラマにおける王道ジャンルといえば「サスペンス」。

サスペンスにもさまざまなタイプがありますが、今回ご紹介するのはズバリ「誰も信じてくれない・信じられない系サスペンスミステリー」。俳優のキーラ・ナイトレイさんが久しぶりに主演を務める話題作の全貌とは……?

毎週金曜は各配信サイトで観られるオススメ作品を紹介する日。

今週もよく頑張った……週末はおうちでゴロゴロしながら、Netflix映画『第10客室の女』を観て、カウチポテトになっちゃお〜!

【あらすじ】

数々の賞も受賞しているジャーナリストのローラは、取材と休暇をかねた豪華客船の旅に招待されます。そこで彼女を待っていたのは、世界を牛耳る権力者に有名人、そして元カレ!

元カレと鉢合わせをして気まずい思いをするものの、旅の主催者でもある富豪の妻・アンネの生き方に感銘を受けます。がんを患うアンネは余命わずかであり、すべての財産をがん研究に寄付しようとしていたのです。

ある夜のこと、ローラは自分の部屋の隣にある「第10客室」で女性の姿を目にしました。けれど、船内の誰もが「そんな乗客はいない」と言うのです。ローラが見た人物の正体とは、果たして───。

【ココが見どころ!】

<その1:消えた乗客はどこへ?>

この物語における最大の謎は、第10客室の女とは何者なのか。

ローラはその女の姿を見ただけではなく、女らしき人物が海に落ちるところも目撃していましたが、船長も富豪も皆口をそろえて「そんな女はいないし落下事故も起きていない」と言います。

けれど、第10客室で誰かが言い争う声も聞いていたローラ。幻にしてはあまりにリアルだけど、どういうわけか、どこを探してもそんな女は見当たらない。これは現実?それとも、ローラの妄想……?

<その2:誰も信じられなくなるハラハラ展開>

妄想なのか、はたまた現実なのか。映画を鑑賞している側はわけがわからなくなりますが、ローラは「これは現実なのだ」というたしかな実感があるようです。

だから、あらゆる手を尽くして女の行方を探そうとするのだけれど、乗客はみんな冷ややか。それどころか、ローラのことを「頭のイカれた女」扱いするようになります。

唯一、味方になってくれたのは元カレだけ。誰も自分の言うことを信じてくれないし、富豪の妻・アンネもなにやら様子がおかしく、客も従業員も船内のほぼ全員が怪しく見える。まさしく四面楚歌状態となったローラを見ているだけで、ハラハラドキドキが止まらなくなるのです。

<その3:コンパクトにさくっと鑑賞できる>

本作の上映時間は95分間。およそ1時間30分と非常にタイトなので「寝るまえにちょっとだけ映画を観たいな~」なんてときにちょうどいいんですよ。

ストーリーのテンポが良く、中だるみすることもなく、終わり方も “ちょうどいい” 。移動中やすきま時間、ながら見にもおすすめです~!

【めちゃくちゃベタ、でもそこがいい】

ここまで読んで、ひととおりストーリーをおわかりいただけたと思うのですが……ハッキリ言って「ベタな展開」ではありますよね。でもねぇ、ベタだからこそのおもしろさもあると思うのですよ。

誰も信じられないし、信じてもらえない。そんな状況のなかで、主人公がどうあがくのか。サスペンスやミステリーがお好きなら、もはやこの設定だけでそそられてしまうのではないでしょうか。

正直ツッコミどころもありますが(笑)、さくっと楽しみたいときには打ってつけ。秋の夜長のお供にぜひ。

■今回紹介した作品

Netflix映画『第10客室の女』独占配信中

※カウチポテトとは:ソファや寝椅子でくつろいでポテトチップをかじりながらテレビやビデオを見て過ごすようなライフスタイルのこと。

執筆:田端あんじ (c)Pouch