「学問の神様」で知られる京都・北野天満宮の前に、320年以上も続く老舗の茶屋があります。この茶屋の名物は『粟餅』(あわもち)。天神さんにきた参拝客のための一服処、いつでもひき立ての粟餅を提供する茶屋として今でも多くのファンがいます。


1682年(天和2)創業、現在12代目という『粟餅所・澤屋』は、北野天満宮の大きな鳥居から今出川通をはさんで西南方向にあってすぐわかります。古着の看板と白い提灯(ちょうちん)が目印、『北野名物あわ餅』と書かれています。


粟餅は店内で食べることも持って帰ることもできます。でも店主さん曰く「ひき立てを味わうのがおすすめ」とのことで、店内で座って味わうことにしました。
ほどなく運ばれてきた粟餅(一客550円)。粟のお餅にこしあんときな粉の2種類がついています。いざ口に運ぶと、粟餅がまだ温かく、しかもとろけるかのようにやわらかくてこしあんともきな粉ともとてもマッチ。特に、きな粉の方が美味しいと感じました。どちらもシンプルな味わいで、あつあつの緑茶がまたさらに粟餅の美味しさを際立ててくれました。店内では抹茶とのセット(800円)もあります。


甘いけど後味はアッサリ。この昔ながらの味にリピーターが多いのもうなずけます。持ち帰りだと10個入り(1,100円)~50個入り(5,500円)まであって賞味期限は当日中。でも、ひき立てのこの風味とやわらかさは現地でしか絶対に味わえない逸品。現地まで足を運ぶ価値あり、おすすめの京和菓子です。

<お店の詳細データ>
店舗名:  粟餅所・澤屋
住所:  〒602-8384 京都市上京区今小路通御前西入紙屋川町838-7
TEL:  075-461-4517
最寄駅:  京福・北野白梅町 徒歩6分、市バス北野天満宮前下車徒歩1分
営業時間:  9:00~17:00ごろ(売り切れ次第終了)
定休日:  毎週木曜日・毎月26日
http://www.awamochi-sawaya.shop-site.jp/

Photo by POUCH