古都・京都にはたくさんの「パワースポット」が存在します。その中でも最もパワーが強力!? とも言われるのが『晴明神社』。そう、平安時代の有名な陰陽師・安倍晴明公を祀(まつ)っている神社です。しかし、その評判も合わせていったいどれだけのパワーが宿っているのかを確かめるべく、実際に行ってみました!

晴明神社は、堀川通沿いにある西陣織会館のすぐそばで意外と小さな神社。でも、平日なのに境内にはけっこう人がいてにぎわっています。しかもそのほとんどが女性で中には外国人の姿も。

安倍晴明といえば、数年前にマンガや映画などの『陰陽師』で取り上げられて神社の知名度も一気にアップ、さらに最近のパワースポットのブームで再び注目を浴びているとのことです。

まず「一の鳥居」をくぐります。掛っている額には金色に輝く社紋の桔梗印。神社名でなく社紋入りというのは珍しいですね。次に、境内を入る前の短い参道にあった「一条戻橋」。かつて源頼光の四天王の一人だった渡辺綱が鬼女の腕を切り落とした場所として有名で、現在でも「戻る」を嫌って嫁入りや葬式の列はこの橋を渡らないのが習わしだとか。また橋の横にある「式神石像」、実は陰陽師が使う精霊で人の目には見えず、この橋を渡る人の占い「橋占(はしうら)」をしていたそうです。

さて、二の鳥居をくぐって境内の中に入ると、右手に神域に入る前に罪や穢(けが)れを洗い流す「手水舎」がありました。そしてその横に最大のパワースポット「晴明井」を発見。晴明公が念力で湧出させた井戸で悪病難病が治るとされてとても人気があり、立春に神職が井戸の上部を回転させて取水口がその年の恵方を向くようにして吉祥水が得られるとのこと。なるほど少しここはエピソードを聞くとパワーを感じるようなそうでないような。

境内にはまだまだ注目スポット満載です。本殿の横には桃の形をした像「厄除桃」があります。陰陽道では桃は魔除け・厄除けの果物。参拝客は皆、桃をなでてご利益をあやかっていました。さらにその横には樹齢推定300年といわれる大きな「御神木」。これも樹皮に触れている人が多く見られました。

ほかにも晴明公の伝説を紹介するパネルがあったり、神社のシンボルにもなっている桔梗の花が咲き誇っていたり、お札やお守り、絵馬などのグッズもたくさん売られていて、厳(おごそ)かというよりもなんだかにぎやかな神社だなという印象。できれば次はもっと静かに参拝できるシーズンに訪れたいかもしれません。

場所: 晴明神社
住所: 〒602-8222 京都市上京区堀川通一条上ル806
参拝時間: 9:00~18:00(無休)
交通アクセス: 地下鉄烏丸今出川駅から徒歩12分、JR京都駅などからバス
http://www.seimeijinja.jp/

Photo:(c)Pouch