溜まりに溜まった日頃のストレスを発散させたい。そんなときはカラオケでパ~っと歌ってスッキリしたいところ。だけど、そういうときに限って友達は忙しいし、恋人だって常に一緒にいてくれるわけじゃないし。ひとりでカラオケに行くのはちょっとなぁ……。と悩む乙女の皆様、ここは思いきって、「ひとりカラオケ」で有意義な時間を過ごしてみるのも良いかもしれません。


大学生の頃から月に2~3回「ひとりカラオケ」をするという28歳の女性は、誰にも邪魔されることのない「自分だけの空間」がたまらないと言います。彼女は一人暮らしをしているのですが、自分だけの時間を楽しみながらも頼めばすぐにお料理や飲み物が出てくるし、歌いたくなればいつでも歌えるという点が気に入っているのだとか。歌わないときは、携帯でメールをしたり、漫画を読んだり、物思いに耽ってみたり……と好きな過ごし方をするそうです。誰かが一緒にいると、どんなに気をゆるせる相手でもすべて自分の思い通りに……というわけにはいかず本当には心が休まらないのだとか。「ひとりカラオケ」は、いわば気分をリセットする場でもあるのかもしれません。

そもそも、「ひとりカラオケ」をする人が増えているという話は数年前から耳にしていましたが、現在はどのような状況なのでしょう。全国にチェーンを展開する大手カラオケ店(東京・渋谷支店)のスタッフにお話をお伺いしてみました。

――「ひとりカラオケ」は年々増えている?
すごく増えているというわけではありませんが、数年前から増えたのがコンスタンスに続いている状態です。渋谷支店だけでも、一日に10人は「ひとりカラオケ」にいらっしゃいます。

大ブレイクとまではいかないものの、一部の人々の間ではごく当たり前のこととして着々と浸透しつつあるようです。しかも、性別は「男女半々」とのこと。誰かと一緒に行動しないと不安で仕方がないという依存派がいる一方で、ひとりの時間をじっくりと満喫したい自立派も多いようです。ところで一番気になるのは、みんな部屋の中で何をしているのかということ。

――彼女たちは一人で何をしているのでしょうか。
練習にいらっしゃいます。練習といっても2つほど用途があり、ひとつは「歌」。もうひとつは、サックスやギターといった「楽器」の練習をする方も見られます。

ええ!? カラオケ店がスタジオ代わり? 歌声やカラオケの音楽よりも遠くまで響き渡りそうですが……。なんでもカラオケ店によっては、楽器の練習としても利用できるレンタルルームをご用意しているとのこと。数少ないスタジオよりも、身近にあるカラオケ店を使用できるなら、みるみる楽器の腕前も上達しそう!

ちなみにお店の立場としては、できれば大人数で来て頂いた方が嬉しいけれど、口コミなどでほかの方に来て頂くきっかけにもなるので、“ひとり” でも歓迎とのことでした。

誰かに合わせるのではなく自分の目的に合った過ごし方をしている方が多いんですね。ストレスを抱える女性にはぜひ、お勧めしたいカラオケの使い方です。誰かと一緒じゃなきゃ恥ずかしい……なんて言っているのはもう古くさい! なんだか疲れたなあ。とバイタリティ消失気味のあなたは、学校や仕事帰りに早速おひとりで立ち寄ってみてはいかがでしょう。

(記者/雨傘ゆつこ)

photo by flickr britintheusa.
This image is used in accordance with copyright law number 32.