毎月1のつく日(1日、11日、21日だけ)は「ステキなぼっちの日」です。

Pouchでは担当ライターが体を張ってぼっちの限界に挑み、ぼっちの可能性を広げるべく、世の中のさまざまな場所でぼっちでも楽しく過ごせるかどうかを誠心誠意、検証しています!

今回挑むのは……スナックです。

私にとってスナックのイメージは、世のおじさまが「ママ〜、聞いてよ」と愚痴をこぼし、ママが客の酒をつくりながら「とりあえず歌でも歌いなさいよ」とカラオケを促し、知らないお客さんの前で歌謡曲を熱唱……。

そんなママと男性客だけの世界に、女がひとりで行っても楽しめるのでしょうか? スナック未経験でカラオケが苦手な私がガチ検証してきました。

【入口に向かうだけで度胸がいるんですけど】

今回訪れたのは、渋谷の雑居ビルに店を構える「スナック綾」。歴史を感じさせるこの古いビルは、上から下まで小さな看板がギラリと光っています。昭和を感じる怪しい雰囲気、足がすくむよ……。

そしてスナック綾の店前に到着。店内が全く見えない重厚な木造ドア、真っ赤な玄関マット、青銅かなにかで作られた看板。気軽に入れる雰囲気ゼロです。度胸を決めて扉をゆーっくり、ゆーっくりあけました。

【悲報:バイトに間違えられた】

店内に入ると、だ、だれもいなーーーーい! もしかして営業時間外? 不安になっていると「あら?」という女性の声が。声のほうを向くと、着物姿の女性がじーっと私を見ています。どうやらこの方がこのお店のママのようです。

「あの、はじめて来たのですが大丈夫でしょうか…? ちなみに1人です」と伝えると、ママは花が咲いたようなニッコリ笑顔に。「あら〜いらっしゃい、てっきりバイトさんかと思ったわ」といわれました。もっと客として堂々と入っていればよかったかも(白目)。

【スナック初心者、ママが全部リードしてくれる】

ムーディーな照明の店内は意外と広く、カウンター席とソファー席、そしてカラオケステージがありました。

メニューを渡されたものの、ママと2人だけの空間と居酒屋とは違う見慣れないメニュー内容に緊張しすぎて混乱。ママに相談し、飲み放題・歌い放題(4500円)を注文することに。

するとママが「あそうだ、初スナックだから、ビール1本おごるわ」と、飲み放題にはないビールを出してくれました。キンキンに冷えたビールをママのグラスにも注いで、ふたりで乾杯です。

「うふふ、新鮮でいいわね」「女性ひとりって多いのよ」「あなたって面白いのね」と、楽しく会話。グラスの中のお酒が半分になるとすぐにお酒を注いでくれるママの手際のよさ。そして、手作りの南蛮漬けやマカロニサラダが素朴で心に沁みる美味しさ。あれ、私もしかして…(トクン トクン)

そう、気がつけばどんどんママの虜になっているのです! ゆえに超嫌いなカラオケでも、ママに「何か歌ってみたら」といわれたら、「やってみようかな」と乗り気に。

ママ「あなたの歌、全部知らないわ〜でも歌上手ね〜もっと歌ってね」

普段のカラオケ屋とはちがう緊張感と心地よさにハマり、褒め上手なママのおかげで調子に乗ってどんどん歌ってしまいました。

【常連さん登場】

……と、そこに50代前後のサラリーマン男性が登場。ひぃい〜ママと常連さんの邪魔になる〜! もう帰らないと!と焦っていると、「お土産いっしょに食べない?」「僕のボトルキープ飲まない?」と、声をかけてくれるではありませんか!

見ず知らずの人から食べ物をもらっていいのかな……と悩んでいると「あら、ごちそうになっちゃいなさいよ」とママに背中を押され、高級ウイスキーとカツオの心臓、味噌チーズクラッカーを頂くことに。

おおおお美味しい! おじさま、美味しいです! 瞬殺で常連さんのことも好きになった私。ママと常連さんとの会話も弾み、あっという間に時間がすぎました。

【君の歌が聞きたい、と言われ……!】

美味しいお酒と、おつまみ、そして居心地のいいママとの会話、常連さんの歌う高橋真梨子の「桃色吐息」にうっとりしていると……

常連「そろそろ帰る時間だし、君も歌ってほしいな」
ママ「そうよ、歌っちゃいなさい!」

苦手なカラオケタイム来たー! 私の歌声を聞かせるんて申し訳ない気持ちでいっぱいだよーー!

……だけど、ふたりにここまで優しくされたら、歌わないなんてナンセンス。結局、JUJU の「Hello,Again」と山口百恵の「さよならの向う側」を熱唱。拍手をもらい、マイクを置いて帰りました。

【総括:スナックは私のもうひとつの家になる】

今回、スナックに参加してもっとも驚いたのは「ママ」の存在です。カラオケが苦手で、警戒心の強い私が、あれよあれよと6時間もスナックに入り浸ってしまいました。

それくらい居心地のよい空間を作り出しているママに感謝し、これからもコンクリートジャングルで頑張ろうと思えたのでした。

・スナック
孤独度:★★★★
快適度:★★★★★★★★
ハマる度:★★★★★

撮影・執筆=百村モモ (c)Pouch

▼おまけ:この置物は…なんだろう