[公開直前☆最新シネマ批評]
毎週金曜日は、映画ライター斎藤香が皆さんよりもひと足先に拝見した最新映画の中からおススメ作品をひとつ厳選してご紹介します。今回は、明日公開の映画「GANTZ」をご紹介します。
週刊ヤングジャンプに連載される奥浩哉著の同名漫画の映画化で、マニアックなファンを多く持つベストセラー『GANTZ』がいよいよ今週末より公開されます!
クランクインは2年前の2009年11月9日。死んだと思っていた登場人物が、ガンツ部屋に召集されてくる衝撃のシーンから物語は始まります。
主演は嵐の演技派・二宮和也と、作品ごとにイメージをガラリと変える松山ケンイチ。独特な世界観を持ったこの原作の映画化には、キャストの面々も製作現場で大興奮だったそうです。
玄野役・二宮はこの漫画の大ファンで、撮影現場では目の前のガンツセットに「たまりません!」と興奮冷めやらぬ様子だったとか。本人いわく、「テーマパークに来たみたいでしたね。それも毎回タダで、入園料も払わずにずっといていいわけで(笑)。ファンとしては贅沢な気分!」と、さすが嵐№1のケチっ子といわれるだけあります。無料で楽しめるお得感も彼の心をくすぐったようです。
一方、加藤役の松山は体にピタっとするガンツスーツを着た際、加藤の力強さを表現するために、筋力トレーニングでなんと7キロ分の筋肉をつけてインする役者魂を見せてくれました。ちなみにこのガンツスーツは一着約50万円! 予備も含めて50着以上も準備したそうです。映画界も不況と言われますが、なかなかの大盤振る舞い。総製作費は、な、なんと40億!!
そしてこのガンツスーツとまったく縁がない、主要キャストの吉高由里子。キャストのほとんどが着用しているのに、ひとり蚊帳の外だった彼女は「私も着てみたい……」と、みんな帰ったあとに衣裳部屋でこっそり着用。そこに二宮が居合わせ「ギョ!」となったことがあったそうです。
着た感想は「見ている感じではセクシーでカッコイイと思っていたんですが、着てみたら恥ずかしくなり、ただちに脱ぎました!」とのこと。
原作者の奥氏は撮影現場を見学。ガンツ球、ガンツスーツや銃など、ガンツアイテムを手にして「感心しました。スーツも武器も原作のデザインとは違っていて、このままではないのですがカッコイイですよね。もうひとつのGANTZの世界。仕上がりを早く見たいです」と感激。
ちなみに残酷でお茶目なガンツ球ですが、いつも黒光りしているのはスタッフがせっせと磨いて輝きを維持していたからだそうです。
今回、試写を見てビックリしたこと、それは最後に出てきた「TO BE CONTINUED」のメッセージ。2部作だったとは……。正直「すぐに次見せてっ!」と思わずにいられないほどエキサイティングな実写版『GANTZ』。パート2(4月23日公開)では、吉高さんのガンツスーツ姿が見られるのでしょうか?(映画ライター/ 斎藤香)
『GANTZ』
1月29日(土)全国東宝系にてロードショー! ※PG-12
監督:佐藤信介
出演:二宮和也、松山ケンイチ、吉高由里子、本郷奏多、夏菜、田口トモロヲ、伊藤歩、山田孝之ほか
原作:「GANTZ」奥浩哉・週刊ヤングジャンプ連載/集英社
企画製作:日本テレビ放送網
製作:「GANTZ」FILM PARTNERS
(C)奥浩哉/集英社(C)2011「GANTZ」FILM PARTNERS
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【斎藤香のプロフィール】
映画誌の編集者を経て、フリーのエディター&ライターに。
好きな映画はシニカルなコメディとミステリー系。好きな監督はウディ・アレン。
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