10月23日、動画サイトYouTubeに投稿された1本の映像が、世界中で話題になっています。
そこに映っていたのは、ひとりのホームレス男性、ライアンさん。カナダ・エドモントンのダウンタウンで30年間路上暮らしをしてきた彼が座っていたのは、古ぼけたピアノの前でした。
彼が鍵盤をなぞり音楽を奏で始めた瞬間、空気は一変。その繊細かつ美しい、どこか物悲しさを含んだ旋律を耳にした瞬間、きっと誰もが言葉を失うことでしょう。
【再生回数410万回超えのヒット動画】
心震わす彼のピアノは、なんと独学(!)。そういった点でも話題を集めたライアンさん、再生回数410万回超え(11月11日現在)、同サイトには「素晴らしい」「感動した」「彼に仕事を与えてほしい」といったコメントが数多く寄せられました。
【話題の人 “ライアンさん” とは一体どんな人物なのか】
話題の人ライアンさんを、引き続き追ったのが、カナダのニュースサイト「CBC News」。ファーストネーム、そしてピアノを弾くことができるホームレスであること、以上2点以外の詳細が一切不明。そんな彼を探すべく同サイトが費やした時間は、「3日間」におよびました。
・フルネームは “ライアン・アーカンドさん”
ようやくライアンさんを発見、その後「ライアンさんのフルネームがライアン・アーカンド(Ryan Arcand)さんである」ということ。また彼が弾いていたのは、「エドモントンのサー ウィンストンチャーチル スクエアにある、誰でも無料で弾くことができるピアノであること」などを知ったという同サイト。
・初めてピアノに出会ったのは8歳の頃らしい
現在43歳だというライアンさんの家族の話によれば、彼は「3~4歳の頃兄弟と共に、ソーシャルワーカーによって連れ去られた(take awayと表現)」、とのこと。その後8歳のときに、里子を預かる家の地下でピアノに初めて遭遇、ライアンさん曰く「恋に落ちてしまった」のだとか。(CBC Newsより)
・アルコールで問題を起こしたため無料利用可能なピアノを弾けないでいるらしい
ライアンさんの叔母は、ホームレスとなった彼を何度も救おうとしました。しかしライアンさんは頑なに、路上で暮らすことに固執。またアルコールによって何度も問題を起こしたため、先に述べた「サー ウィンストンチャーチル スクエア」にあるピアノをはじめ、多くの無料利用可能なピアノを弾くことを禁止されてしまいます。(CBC Newsより)
【ピアノを愛してやまない気持ちが伝わってくる……!】
そんなライアンさんのため、同サイトスタッフはピアノを弾くことができる場所へと、彼を連れて行きます。ピアノを目にしたその瞬間「表情がパッと明るく」なり、「夢みたいだ」とつぶやいたという彼。その場で演奏する様子は、下記、「CBC News」サイトにて視聴することが可能です。
決して平坦とは言えない生い立ちの中、彼が経験してきたすべてが、音楽として溢れてくるのでしょう。そんなライアンさんの音色はすでに、多くの人々の心を掴んでます。果たして彼は今後、どのような人生を歩むのでしょうか。その動向に、これからも注目していきたいと思います!
参照元:YouTube 、CBC News(カナダ)
執筆=田端あんじ (c)Pouch
▼とてもとても、美しいです
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