今や50円でやきとりを提供するお店はさして珍しくなく、たとえば六本木や池袋に店を持つチェーン店の「玉金」や錦糸町にある24時間営業の「よろずや」など、50円やきとりが目玉の店というのはそこそこあるものです。
居酒屋「きんちゃん家」もそのひとつ。ここもご多分にもれず50円やきとりで有名なのですが、今回は同店のもうひとつの強力な武器「10円刺身」をご紹介します。
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訪れたのは錦糸町店。表の看板には大々的に「50えん焼とり」という文字が掲げられています。
お馴染みのレバー、手羽先、ぼんじりなど1本50円(税抜)のやきとりにくわえ、もずく(90円税抜)、地鶏のたたき(480円税抜)、豚ガツ刺し(380円税抜)などリーズナブルなメニューが充実します。
◆何が出るかはその日のお楽しみ、中には超希少ネタも
お目当ての10円刺身は「今日の日本一」と銘打たれ、通常300円台で提供されるトロサーモン・アオリイカ・ホタテなど10種類以上のバラエティ豊かなネタから1品が登場します。
記者が訪問したこの日のネタは、マグロ1本から1割も取れない希少部位といわれる「ツノトロ」、別名「脳天」。額にあたる部位でなかなかお目にかかりません。
注文からほどなくして運ばれてきた脳天は7×3センチほどのものが4枚と、1人で食べるには十分な量。血色のよい紅色から桃色へのグラデーションの上を白い霜が波状に走るさまがなんともそそります。口に入れてみると、肉厚な見た目とは裏腹に舌の上でトロッととろけ、もはや歯要らずの食感。中トロや大トロを凌駕する脂のなめらかさは、さすが希少部位です。
しかし、一体どうやってこのようなネタを10円で提供するできるのでしょう。
「10円刺身は広告のつもりなので完全に赤字ですが、余ったものを使っているわけではなく、築地市場の方々にご協力いただき、できるだけ安くて美味しいものを毎日仕入れております」(「きんちゃん家」専務/金良貴幸さん)。
ちなみに、ほかの日にも「トロサーモン」「塩ユッケ(マグロ・タコなど)」といったいずれもお値段以上の刺身が登場しました。
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50円やきとり、そして10円刺身と強力なツートップ体制の「きんちゃん家」。今年で10年目の津田沼店のほか、錦糸町、森下、北千住に支店があるので、気になった方はどうぞ。
店舗情報【きんちゃん家 錦糸町店】
・東京都墨田区江東橋3-1-5
・03-3846-6262
・月~土 17:00~09:00 (日 ~24:00)
・定休日なし
・きんちゃん家 公式サイト
取材・執筆・撮影=井上こん(c)Pouch
▼おまけ。カエル(400円税抜)まで置いてるなんて素敵。
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