国際社会調査プログラム(ISSP)が実施した調査によると、日本人の夫は世界でもっとも家事育児をしないのだそうです。また九州・山口地域の男性は家事関連に携わる時間が全国平均より短く、妻は夫に比べると約7倍働いているというデータがある、とも。
「九州・山口 ワーク・ライフ・バランス 推進キャンペーン」は、九州および山口の各県と経済界がひとつになり、仕事と生活の両立を大切にすること、子育てに優しい職場づくりを推進することを目標とするキャンペーン。
【3県の知事が体を張りました】
妻の気持ちを知ろうとまず行われたのが、「知事が妊婦に」という企画。
佐賀県・宮崎県・山口県の3人の現役知事が、妊娠7カ月相当の7.3kgの妊婦ジャケットを着て、普段どおりに生活。仕事をしたり、買い物や洗濯、食器洗いなどの家事をしたりすることで、妊婦さんの大変さを少しでも理解しようという試みのようです。
【すっごく大変そう……】
公式サイトやYouTubeに公開されている動画に映っていたのは、想像以上の重さと不自由さに、四苦八苦する知事の姿。
お腹が重いうえに視界も悪くなるので、階段を上り下りするだけでも一苦労。食器を洗おうとかがんだり、スーパーで棚の下の段にある商品を取ったりするだけで、体が辛い。靴下を履く、車に乗り込む、ただそれだけの動作にも、手間取ってしまいます。
【女性にとっても必見です】
男性はもちろん、子供のいない女性にとっても、この動画は妊婦さんの大変さを知るうえで必見かも。独身の私は動画に出演する知事の辛そうな表情を見て、あらためて、妊婦さんへの気遣いの大切さを知ることができました。
【佐賀県知事「妊婦体験は衝撃」】
佐賀県知事の山口祥義さんは、妊婦体験のあと、次のように語ったのだそう。
「私も知事になり、いろいろな体験をしていますが、妊婦体験は衝撃でした。温かい言葉、さりげないフォローがいかに女性を勇気づけるかを実感しました」
ちなみに「九州・山口 ワーク・ライフ・バランス推進キャンペーン」の発表によると、妊婦体験をした男性の96.7%が「男性も家事や育児をするべきだと思った」と答えているのだそう。これから妊娠・出産を考えている方は、パートナーに体験してもらうといいかもしれませんね。
【お互いの協力なくして夫婦生活は成り立たない】
結婚生活も子育ても、夫婦2人で行うもの。話し合うだけでなく体験もすれば、もっと妊娠中の女性の気持ちがわかるはず。こういった試みで「子育て・家事は女がするもの」という古い価値観が見直され、少しでも改善されるといいですね。
参照元:YouTube、九州・山口 ワーク・ライフ・バランス 推進キャンペーン、プレスリリース
執筆=田端あんじ (c)Pouch
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