今は昔よりもずっと、多様性が認められる時代となりました。それでも、テレビ、雑誌、街角、そしてインターネット、あらゆる場所で目にするファッション広告に起用されているのは、まだまだ白人モデルが多い……。

西アフリカ・リベリア共和国出身で現在はロサンゼルス在住の黒人モデル、デデー・ハワードさんによるプロジェクト「ブラック・ミラー」は、心に生まれたそんな思いがきっかけで始まったのだそうです。

【同じポーズ、同じ構図で撮影】

「ブラック・ミラー」プロジェクトでは、ハワードさん自身が被写体となって、白人モデルがフィーチャーされた広告と全く同じポーズ、構図の写真を撮影。双方を比較するようなかたちで、自身のウェブサイト「Secret of DD」やインスタグラムで公開しています。

【受けた差別をバネに】

海外サイト「ELLE.com」のインタビューで、モデルのキャリアをスタートさせた18歳の頃から黒人というだけで拒絶されたことが多々あった、と語ったハワードさん。

そんな苦々しい体験も発想のもととなっているという「ブラック・ミラー」は、フォトグラファーでデザイナーであるパートナー、ラファエル・ディックルーターさんとの共同プロジェクトです。

【黒人モデルを目にする機会があまりにも少ない】

「私は幼い頃、なぜグッチやシャネル、ルイ・ヴィトンなどの大手ブランドの広告には黒人モデルが起用されないのか、不思議に思っていました」
「黒人モデルを見かけることはありますが、ごく少数。しかも顔ぶれはいつも同じです」

警察に暴行されるなどマイナスな側面はクローズアップされるのに、華々しい場面ではそういったことはあまりない。黒人に関するネガティブな要素だけを目にする期間があまりにも長かったのだと、ハワードさんは自身のウェブサイトで語っています。

【「黒人がスポットライトを浴びること」が普通の世界に】

白人、黒人、アジア人、ラテン系の人々。すべての人種は等しくあらねばならない。「黒人をポジティブな側面へと引き戻したい」という強い信念を持って撮影された写真の数々は、必見です。

先日ヴィクトリア・シークレットのショーで黒人モデルのジャスミン・トゥークスさんがファンタジーブラを身につけることができる唯一のモデルに選ばれましたが、こういうシーンを世界のいたるところで見られるようになってほしいと、ハワードさん。

真の意味での多様性とはなにか深く考えさせられるプロジェクトを、ぜひともご覧になってみてください。

参照元:Secret of DDInstagram @secretofddELLE.com
執筆=田端あんじ (c)Pouch