エリザベス・スペンスさんは、3人の子を持つお母さん。夫と一緒に、3匹の保護猫たち、3匹の保護犬たちのことも育てています。スペンスさんのInstagramには、ワンコやニャンコ、そして子どもたちとの幸せそうな写真がいっぱい。

実はそのうちの1匹、9歳のメス犬のノラは、虐待されていた過去があります。2008年11月、カナダ・マニトバにあるブリーディング施設の裏庭でレスキュー隊に発見されたとき、ノラは汚いおりに入れられ、なんとお腹の中には赤ちゃんがいたのだそう。生後わずか10カ月のときのことでした。

【虐待によって傷ついた心と体】

海外サイト「the dodo」の記事によると、救助されたとき、ノラは肋骨はっきりと見えるほどやせこけ、首の周囲にはチェーン状の火傷跡まであったとのこと。トラウマのせいか終始怯えてもいたみたい。

【我が子とは離ればなれに】

保護された2日後に、ノラは出産。1匹は命を落としてしまったものの他の子犬たちは無事で、母乳を飲んですくすく育ちます。もう母乳を必要としなくなったころ、それぞれ別々に、養子縁組に出されたのだそうです。

【新たな家族との出会い】

ちょうどそのころ犬を飼おうと考えていたスペンスさん夫妻は、ノラを保護し面倒をみていた慈善事業団体「Funds For Furry Friends」とコンタクトをとっていました。団体の指示でノラに会いに行ったところ、一目でフォーリンラブ! 家へと迎え入れることを決めたんですって。

なでようとすると明らかに怯える仕草から、虐待されていたころのトラウマを感じたそう。けれどもノラは、スペンスさん一家の子供たちに愛情を注ぎました。先住の犬や猫たちとも、すぐに仲よくなったみたい♪ まるで、出産後すぐに離れ離れになってしまった我が子の分まで慈しむかのようだったと、スペンスさんは語ります。

【突如起こったミラクル】

ノラが幸せそうでなにより、素敵なファミリーに出会えてよかった!……と、ここでお話が終わるかと思いきや、まだまだありました、ドラマテイック展開

なんとノラの娘・レミントンを飼っていた家族から、スペンスさんの家に、「育てるのが難しくなったから飼ってくれないか」というオファーが舞い込んできたのです。

【きっと自分の子だってわかったんだろうね】

親子は再開するやすぐにじゃれ合ったのだそうで、2匹の仲睦まじい姿を目にした瞬間、スペンスさん一家はレミントンを迎え入れることを決意。その1週間後、不運にもレミントンは交通事故に遭ってしまうのですが、これをきっかけにノラはますますレミントンのそばを離れなくなったのだとか。

【めちゃくちゃ幸せになってほしい】

今では無事に回復したというレミントンは、母犬ノラをはじめとする大家族に囲まれてとっても幸せそうです。

虐待、出産、我が子との別れ、新しい家族との出会い、そして運命的な我が子との再会。これまでのノラの人生(犬生?)はなかなか波乱万丈だったようだけど、これからは落ち着いて過ごせそうですね。ノラ、うんとうんと幸せになるんだよ〜!

参照元:Instagram @wellettasthe dodo
執筆=田端あんじ (c)Pouch