私たちがジブリ映画に心惹かれるところ。それは、ワクワクするような生き物や乗り物などが出てくるところにもあるかもしれません。
今回ご紹介するのは、オランダ人のアーティストが27年間の年月をかけて作った巨大な物体。ジブリ映画にそのまま出てきてもおかしくないようなビジュアルは、見る人の心を揺さぶるものがあります。
【架空の生き物のような「動く彫刻物」】
オランダのアーティストで、物理学者でもあるテオ・ヤンセンさん(Theo Jansen)が作ったのは、架空の生き物のような見た目をした「キネティック・アート(動く彫刻物)」。
ジブリ映画に出てきそうとたとえましたが、NHK Eテレの『ムジカ・ピッコリーノ』を観たことがある人には「あの番組に出てくるモンストロ(怪獣)そっくり!」と言えば、なお伝わりやすいかもしれません。
【生きているみたい…神秘的な動き方にビックリ】
この物体につけられた名前はストランドビースト(Strandbeest)。オランダ語で、砂浜を意味する”Strand”と、生命体を意味する”Beest”の2語をつなげた言葉で、作者のテオ・ヤンセンさん自身の造語。テオさんが作り出す、不思議な「生物」の総称でもあります。
ストランドビーストの紹介動画をYouTubeで観てみると、海辺で風の力を受けて動くのがわかります。足があるものや、地を這うような動きをするものなど様々な種類がありますが、材料となっているのはプラスチック管。これらが脊椎のように組み合わさり回転することで、生き物が歩いているような不思議な動作を見せます。
これが本当に命が宿っているかのようで、実に神秘的かつ幻想的! ファンタジー映画を観ているかのような気分にさせられるんです。しかも、CGじゃなくて人が作り出したものだと思うと、なおさら素晴らしく感じてしまいますね。
【3Dプリンターなら簡単に複製も可能!】
それぞれのビーストにはDNAコードなるものがつけられているそう。これは作品を再現する際に、3Dプリンターで素早く効率的に作れるようつけられているんですって。たしかに3Dプリンターがあれば、こうした複雑な構造のものも簡単に複製できそうです。
公式サイトでは、デスクの上に置ける小さなサイズのストランドビーストも紹介されています。人間より大きな作品を海辺で動かすのは至難の業ですが、室内でも動かせるサイズなら誰でも難なく遊べそう。ぜひ日本でも売ってほしい!
夢が広がる「動く彫刻物」ストランドビーストの紹介動画は、他にもたくさんあります。詳しくはYouTubeを見てみてくださいね。
参照元:公式サイト(英語)、テオ・ヤンセン、YouTube、Mashable
執筆=鷺ノ宮やよい (c)Pouch
▼まるで生き物みたい! 「Strandbeest」紹介動画
コメントをどうぞ