田舎で育ち、田舎から出なかった私や親戚にとって「東京」は未知の世界。

そのせいか、「東京の大学に進学し、一人暮らしすることになった」と伝えると、山が割れるんじゃないかってくらいビックリされてしまい、さらに「東京はいかに危険な街か」を徹底的に脳みそに叩き込まれました。おかげで上京した当日は熱を出して寝込んでしまったのがほろ苦い思い出です。

しかし、東京にきて10年が経ち……わかったことがあります。田舎で聞いていた「東京」のイメージは合っているのもあったけど、間違っていたのも多い!

ということで今回は、「田舎で聞いていた東京のイメージ」をご紹介します。田舎から出てきて心細い乙女の参考になれば幸いです。

【田舎で聞いていた東京イメージ4選】

その1:スリにあうから肩掛けカバンじゃないと危険 → 関係ない

東京はとにかくスリが多いと言われていました。そのため普段使うカバンは肩掛けバッグ、しかもチャック付き。これ一択です。

信号待ちのときは、肩掛けカバンを両腕に抱えるのが鉄則。もしものためにポケットには防犯スプレーもINしていました。

しかし…ある日気がついたのです。東京の女の人、別にチャック付きの肩掛けバッグを使っていないなと。東京の高校生、肩掛けカバンじゃなくてリュックだなと。気が付いたその日に新しいカバンを買いに行きました。未だにスリにはあってません。

その2:東京の人は冷たい → 距離感が絶妙なのだと思う

田舎と都会の人間関係でもっとも違うのは、距離感が絶妙だなということ。

私の地元では「友達だから」「知り合いだから」を理由に、相手のことを考えずに用事を言いつけたり、無茶振りしてくる人が多い印象。「助け合いだから」と対応してきたけど、東京はこういう無茶振りが少ない。むしろ「親しき仲にも礼儀あり」を大切にしている人が多いなぁと感じます。アナタはアナタ、ワタシはワタシ、と多様性を受け入れてくれる人が多いなと感じました。

その3:みんな超絶カラフルでオシャレ → シンプルな洋服な人もいる

田舎にいたときは「東京のオシャレ=カラフルで派手な服装」のイメージが強くありました。

なので、東京のオシャレ女子に負けないよう、ちょっと冒険した洋服を買ってオシャレで決めていたんですが、大火傷。ユニクロとか無印とか着ているひとが普通にいるのです。ウソでしょーー! もちろん超絶オシャレなひとも多いけど、普通にシンプルな洋服を着ている人もいてビックリしました。

その4:ぶつかっても謝らない → 人による

人にぶつかると「ごめんなさい」と謝るのが当たり前だと思っていました。ところが東京だとちょっと特殊。

ぶつかった後「ごめんなさい」というと、大半はスルーされます。むしろ何事もなかったようにスタスタスタとどっかへ行ってしまう人多し。なんだその技術、こっちは謝ったのに!!

東京出身の人に話すと「人が多いからいちいち対応していたらキリがない」と言われました。確かに……。でも10年たつと慣れちゃうもので、自分がぶつかられても「謝れよ」とか思わなくなりました。むしろ頭に浮かぶのは「あ、ぶつかったな。それよりラーメン食べたいな」です。

上京したばかりで東京に恐れをなしている人たちにとって、少しでも参考になったでしょうか。それではみなさん、東京ライフをエンジョイしてください!

執筆:百村モモ (c)Pouch