デジタルで開催されたパリ・ファッションウィークに、日本発のブランド「doublet(ダブレット)」が登場。2021年秋冬コレクションを発表しました。

すでにショーは終了していますが、YouTubeでアーカイブ映像が公開されています。

雨が降るスクラップ工場を舞台に、モデルたちが闊歩する姿がとても画になっているのですが……このファッションショー、かなり斬新な方法で撮影されているのです。

【工場×懐かしさを感じるスタイルがクールだけど…】

霧が立ち込める中、黙々と動くショベルカー。そこかしこに置かれた、つぶれた鉄の山のあいだを、モデルたちが歩いていきます。

モデルたちが身に着けている服をよく見ると、ぬいぐるみが施されていたり、戦隊モノのイラストが描かれていたりしていて、過去にタイムスリップしたかのよう!

どこか懐かしさを感じますが……それとは別に、不思議な “違和感” も感じるゾ……!?

【歩き方や背景が不自然】

まず気になったのは、モデルたちの歩き方。操り人形みたいにカクカク歩いている人がいるんです。

続いて背景に目をやると、ショベルカーの動きも不自然……?

じっと観察していたら、なんとつぶれたロッカーや車が元に戻ったではありませんか!

立ち込めていた霧もシュッと背後に吸い込まれていくし、火の揺らぎや、風になびく洋服の動きもなんだか変だし……

【あのヒット映画のようです】

ショーを最後まで観ると、モデルたちが後ろ歩きしていることがわかります。

てことは、つまりこれって「逆再生」!?!?!?

どうやら、撮影はショーのラストからスタートしているようで、逆再生することで「完成」させたようなんです。

逆再生ならば、不自然な点にも納得がいきます。

まるで、クリストファー・ノーラン監督の映画『TENET テネット』のようで、仕掛けを知った瞬間にゾクゾクする~~っ!

【映像だからこそ世界観を表現できる!】

こうした表現は、映像だからできること。

実際のショーだと、ただ後ろ歩きするモデルたちを見ることになるわけで、配信中心の現在ならではといえましょう。

ダブレットのテーマは「違和感のある日常着」。また、2018年には世界で注目をあびる「LVMHヤングファッションデザイナープライズ」グランプリを受賞している注目のブランドだそう。

コレクションの世界観がダイレクトに伝わるショーを、みなさんもぜひご覧になってみてください。

参照元:YouTube
執筆:田端あんじ (c)Pouch