2022年1月10日夜10時45分からNHK総合でスタートした新よるドラ『恋せぬふたり』は、恋をしないふたりが織りなす、ラブではないコメディ。

これまでにないテーマもさることながら、高橋一生さん&岸井ゆきのさんがW主演を果たすことで、放送前から注目されてきた作品です。

第1話で描かれたのは、恋せぬふたりの “生きづらさ”

ドラマが放送されるや否やたちまち話題になり、視聴者から様々な感想が寄せられました。

【第1話あらすじ】

学生時代から恋バナについていけない。恋人ができても続かない。そもそも、恋愛というものに興味がないし、なじめない……。

けれど周囲の人たちのほとんどが、恋愛ありきで生きている。

そうした現実に打ちのめされ、違和感と寂しさを抱えて生きてきた咲子(岸井さん)は、ひょんなことから出会ったスーパーの店員・高橋(高橋さん)が放った

いると思いますよ、恋しない人間

というひと言に、ハッとさせられます。さらには、ネットを通じて「アロマンティック・アセクシュアル」という言葉に出会ったことで、人生に転機が訪れるのです。

【「当たり前」ってなんだろう】

アロマンティックとは、恋愛的指向のひとつで、他者に恋愛感情を抱かないこと。アセクシュアルとは、性的指向のひとつで、他者に性的に惹かれないこと。

どちらの面でも他者に惹かれない人を、アロマンティック・アセクシュアルと呼びます。

咲子も高橋も、そのひとり。

彼らの目線から世界を見ると、「自分にとっての当たり前は、誰かにとっての当たり前ではない」という、当たり前の事実に気づかされるんです。

【「生きづらさ」の描写が痛くて辛い】

たとえば咲子は、「恋も結婚も “みんながするもの” 」という考え方や、「早く運命の人に出会えるといいね」といった言葉に傷つけられてきました。

またあるときは、恋愛しない自分自身に悩み、ネットで「恋愛 しない わからない おかしい」と検索するも、表示されたのは

・恋愛しないあなたにこそ使ってほしい婚活アプリ
・3つの行動で変わる「恋愛しない人生」あなたにも運命の出会い

といった、的外れな情報ばかり。

ありのままの自分が、存在していないかのように扱われる現実に、ガツンと頭を殴られたような衝撃を覚えます。

【恋はしない、でも1人は寂しい】

第1話にはたくさんの反響が寄せられており、ツイッターでも感想をつぶやく人が続出。

とくに話題になっていたのは、劇中で咲子が語る

「恋愛しないってことはたぶん、1人で生きていかなきゃいけないってことじゃないですか」
でも、私は、1人は好きじゃなくて。これから先ずっと、ずっと1人で生きていくのかと思うと、たまらなく寂しいんですよね」

というセリフ。

アロマンティック・アセクシュアル当事者の方はもちろん、そうでない人からも、共感の声が集まっています。

【今後の展開も楽しみ&見逃し配信もやってるよ~!】

『恋せぬふたり』は全8話。第2話以降は、咲子&高橋が同居生活をスタートさせるようなのですが……さてどうなる!?

ちなみに第1話は、NHKプラスで見逃し配信中です。

1月17日夜11時14分まで視聴可能なのでぜひ♪

参照元:NHKドラマ(1) (2)Twitter @nhk_dramasTwitter #恋せぬふたりNHKプラス
執筆:田端あんじ (c)Pouch
イラスト:稲葉翔子