皆さん、肩はこっていませんか? 「別に? こってないよ」という皆さんも、一度肩を触ってみてください。コチコチだったら実はそれも肩こりです。肩こりがひどすぎて、もう痛みを感じなくなり不調は目の疲れや頭痛などとして出てきている可能性があります。

記者も、肩こりがひどすぎて痛みすら感じなくなっているタイプ。でも、マッサージで肩をがんがん揉まれるのが、とっても苦手です。揉み返しがきてしまってよけいに辛くなってしまうのです。でも肩こりを放置しておくと、いろんなところに影響が出てくるのだとか。一説には高血圧にもつながる可能性もあるんですって。そこで揉み返しのない肩こり解消法はないかと探してみました。

そして見つけたのが「なでてゆらすリンパケア」です。この方法は、日ごろ口の中で歯を食いしばっている人や、噛み締めている人、またはパソコンの前に長時間座って手を前に出している人には特にお勧めとのこと。

教えてくださったのは、吉祥寺meguruの田中純子さん。この方法は、肩を触ることもないし、強く力を入れることもないので、揉み返しが嫌な人にも最適です。

田中さんが教えてくれた「なでてゆらすリンパケア」をやってみる前に、まずは右手で左肩を触って、肩の硬さを確認してください。同じように左手で右肩の硬さも確認。肩が痛くないのにカチッコチの皆さんは、痛くなくても肩がこっています。この硬さが変わっていきますよ〜!

では、さっそくやり方を紹介しましょう。やり方は、以下のA、B、Cを、「AB AB ABC ABC ABC」の順でやること。一生懸命にやろうとすると、つい息を止めてしまいそうになりますが、呼吸はちゃんとしてくださいね。筋肉は息を吐く時にゆるむので、呼吸をしないと効果が得られません。

A.リンパを流れやすくします。

まず、耳たぶを写真のようにそっとつまんで、4度ほど回します。眠っている赤ちゃんの耳でやっても起きないくらいに軽くつまんで優しく回してください。その後、手のひらでほお骨から耳の下にかけて写真のように4回なでます。そのとき、顔の皮膚が動くほどなでず、頬の産毛をなでるようなつもりで優しくなでること。田中さん曰く、「ほぼ“エアなで”で大丈夫」とのこと。その後、耳たぶを再度そっとつまんで4度回します。人間の脳は、微弱な刺激のほうが敏感にキャッチするのだとか。そのため、強い刺激よりも弱い刺激のほうが効くのだそうです。

B.あごの緊張をゆるめます。


下あごをゆらしてあごの骨と頭蓋骨をつないでいる筋肉の緊張をほぐします。この筋肉は口を閉じているだけで緊張し、肩こりの原因になることもあるんだとか。筋肉の緊張をほぐすために、まず前後に4回ゆらし、次に左右に4回ゆらします。そして前後に1回ゆらして、最後にポカーンと口をあけます。田中さん曰く、前後にゆらすときは「志村ケンさんの『アイーン』のような感じで」とのこと。口を動かすのではなく、下の歯を上の歯とずらす感じでやるとやりやすいです。

C.腕から肩の緊張をゆるめます。

まず写真のようにひじを肩の高さまで上げ、ひじを90度に曲げ、手のひらを顔側に向けます。そのまま4回ひじを後ろに移動させて肩甲骨を寄せ、胸を開きます。その後、ひじから先の力を抜いて、ひじを上下に動かして肩周りを40回ゆらします。

このメニューをA、B、Cを、「AB AB ABC ABC ABC」の順で繰り返します。繰り返したあとで最初と同じように肩を触ってみるとあら不思議! 肩にまったく触っていないというのに、肩が柔らかくなっちゃうのです! 

布団などに寝転がって行い、Cで肩周りをゆらす時には手首を誰かにゆらしてもらうと、さらに効果があり!! ゆらすくらいならお子さんにも頼めそうなのでお疲れパパ・ママにもおススメ!

肩こりで体が辛かったり、首や頭が痛かったりしたら、一度ぜひ試してください!

取材協力=田中純子(吉祥寺meguru
(取材、写真、文=FelixSayaka