
[公開直前☆最新シネマ批評]
映画ライター斎藤香が皆さんよりもひと足先に拝見した最新映画の中からおススメ作品をひとつ厳選してご紹介します。
今回ピックアップするのはカンヌ国際映画祭パルムドール賞を受賞したフランス映画『アデル、ブルーは熱い色』です。
ベースとなっているのはフランスのジュリー・マロのコミック「ブルーは熱い色」。漫画原作で女性ふたりが主人公なので、オシャレでかわいい作品かと思いきや、カップルの愛を深くえぐった衝撃的なラブストーリーだったのです。
【物語】
高校生のアデル(アデル・エグザルコプロス)はデートの最中にブルーの髪をした美学生エマ(レア・セドゥ)とすれ違い、そのときから彼女の事が忘れられなくなります。彼と別れたアデルは夜の街でエマに再会。自己紹介をしたふたりは運命のように惹きつけられ自然に付き合うようになり、アデルは高校卒業後、学校の先生をしながらエマと同棲することに。彼女の絵のモデルをしながら生活していましたが、エマは不在がちになり、寂しさのあまりアデルは……。
【愛が生まれ、そして、終わる…ひとつの愛の軌跡】
ふたりの女の物語は上映時間3時間! 大きな事件があるわけでもなく、時代のうねりが横たわっている映画でもないけれど、飽きることがありません。愛が生まれる瞬間から、育まれ、やがて心が離れていく……その愛の行方をじっくり見せていきます。
そもそも恋愛とは理由あって始まるものではなかったよなと、この映画を見て思いましたね。草食だの肉食だの言いますけど、相手が金持ちだろうが、貧乏だろうが、男だろうが、女だろうが、好きになっちゃったら関係なくなるものですよね。心が動いてしまったら、それが恋の始まりであるわけです。でもそれぞれの生まれ育った環境は、恋人たちの気持ちの障害にもなります。
【恋人との環境の差、生き方の差】
この映画のアデルは普通の家庭の娘ですが、エマはお金持ちでインテリ家庭の娘です。エマが両親にアデルを恋人として紹介しても彼女の親はそれを受け入れますが、アデルは両親にエマを恋人だと言えない……。そこにアデルはちょっとした引っ掛かりを感じています。
またエマの芸術家としての生き方と自分の平凡な生き方に差も感じている。それを乗り越える愛があると信じているけれど、気持ちの微妙なズレは後まで尾をひいてしまうのです。やがてそれは公の場で決定的なものとなります。エマの人間関係の輪には入れないアデル。ホームパーティのシーンで会話に入れず、ひたすら給士をする姿は切なかった……。愛し合っていても、防ぎようのない距離ができてしまうのです。
【美しくも生々しいセックスシーン】
映画ではアデルとエマのセックスシーンが美しく描かれていますが、ケシシュ監督はこう語っています。
「絵画のように彫刻のように撮影しました。多くの時間をかけて照明をあてて、確実に美しく見えるようにしました。たくさんのいろんなことを試して、キャストやスタッフと話し合いにもなりましたが、何を言っても意味はありませんね。セックスとは現実ではもっと直感的なものですから」
ふたりが抱き合いながらもお互いの体を叩きあい、白い肌が少しずつ赤みを帯びてくるところは、彫刻のような美しさのふたりの女性から生々しさを発散させて、美しくもエロティックです。
【同性愛のカップルだけれど、これは普遍的な愛の物語】
また同性愛映画という括りで語られることを監督もキャストも「違う」と語ります。監督曰く
「自分は同性愛について定義しようと思っていません。女ふたりの愛の物語だと思ったこともなく、これはあるカップルの物語なのです。同性愛について特別に語らなければならない理由がわかりませんね。この映画を美しく魅せるためには、ほかの恋愛映画のように撮るべきではないという事が一番重要だったのです」
確かに監督の言うように、恋愛に男女・男男・女女とか関係ないかもしれません。この映画は、アデルとエマの恋愛の旅路を共に歩むような作品です。ふたりの愛の軌跡を見つめていくうちに、恋愛とは幸福と苦悩が背中合わせになっていること知るのです。
【スピルバーグも絶賛!前代未聞のパルムドール3人受賞】
第66回カンヌ国際映画祭では審査委員長のスピルバーグ監督がパルムドールに、この映画の監督、主演のふたりアデル・エグザルコプロス、レア・セドゥの3人を選びました。
監督賞、主演女優賞の上をいくパルムドールを作品とともに監督と役者が受賞するなんて前代未聞! 巨匠スピルバーグさえ夢中になったほど『アデル、ブルーは熱い色』は、情熱的かつリアルに胸に突き刺さる映画なのです。
執筆=斎藤 香(c) Pouch
『アデル、ブルーは熱い色』
2014年4月5日公開
監督:アブデラティフ・ケシシュ
出演:アデル・エグザルコプロス、レア・セドゥ、サリム・ケシュシュ、モナ・ヴァルラヴェン、ジェレミー・ラウールト、アルマ・ホドロフスキー、バンジャマン・シクスーほか
(C) 2013- WILD BUNCH – QUAT’S SOUS FILMS – FRANCE 2 CINEMA – SCOPE PICTURES – RTBF (Television belge) – VERTIGO FILMS




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