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台風が去り、梅雨も明ければ、いよいよ夏も本番。スイカの美味しい季節の到来です。この時期になると、スイカを彫刻するスイカアーティストが毎年出現するのですが、その中の一人、
daidaiiroさんが今月発表した「ムックとガチャピン」がすごすぎるとネットで話題になっています。

ムックとガチャピンといえば、言わずと知れた幼児番組「ひらけ! ポンキッキ」に登場するキャラクター。赤と緑という、いわゆるクリスマスカラーの組み合わせが特徴的なこのコンビ、バナナやリンゴでは無理でも、スイカなら完璧に表現できるのです!

そう、赤い果肉はムック、緑色の皮がガチャピンに見立てられたこの作品は、色合いといい、質感といい、ポンキッキーズそのもの! この作品を見せて「ムックとガチャピンは、すいかから生まれたんだよ」と説明したら、子どもたちも納得するレベルなのです。

こちらの作品から見てわかるとおり、作者のdaidaiiroさんはモチーフの選び方がとっても秀逸。他の作品を見ても、「サザエさん」の波平といい、ケロロ軍曹といい、映画「モンスターズ・インク」のマイクといい、キャラクターの方がスイカに着想を得て考えられたのではないかと思ってしまうほど、しっくりくるものばかり。

そんなスイカと相性抜群のモチーフを、彫刻の経験は学生時代の「図画工作」、「美術」だけというdaidaiiroさんは下書きもせずに彫っているのです。

daidaiiroさんがスイカアートを始めたきっかけは、「一年に一度でいいからスイカ半分を切らずにそのままひとりで食べたい」という、お子さんの可愛らしい願いだったとか。ある夏、皮だけになったスイカに「つる」がついているのを見て、「波平さん」を彫ったところ、周囲に大ウケ。その他作品も生まれることになったのだそうです。

すべての作品は、半切りのスイカを食べてから彫刻しているとのこと。こうしたアート作品を作るとき、食べ物を無駄にしないことって、大事ですよね。

そう、まずは味を楽しまなければ! では、台風一過、すいかでも買いにいきましょうか!

写真提供=daidaiiro
執筆=大井たま (c)Pouch

▼「ムックはスイカの果肉から、ガチャピンは皮から生まれた!?」と思いたくなる作品

▼スイカ彫刻を始めるきっかけとなった「波平さん」。大事な毛は「つる」で表現。

▼ケロロ軍曹は、キュートな口の中を果肉で表現!

▼映画「モンスターズ・インク」のマイク。きっと監督はこんな3D映像にしたかったはず!