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皆さんが初めて購読した少女漫画誌は何でしたか? 1978年生まれの私(記者)が小学校4、5年生のころに愛読していたのは『ぴょんぴょん』

……え? 『りぼん』や『なかよし』は知ってるけど『ぴょんぴょん』なんて聞いたことない、ですと!?

『ぴょんぴょん』はかつて1988年から1992年までの約4年間、小学館から発行されていた少女漫画誌。しかし、いかんせよ存在が地味! 地味すぎるんだわ……。クラスのキラキラ女子たちが『りぼん』派閥か『なかよし』派閥に属するいっぽうで、そのどちらにも入れずひたすらマイノリティに徹していたのが『ぴょんぴょん』女子。そんなイメージ。

本日3月4日は「雑誌の日」ということで、30代女性にとっての“伝説の少女漫画誌『ぴょんぴょん』あるある37”を記したいと思います。

【『ぴょんぴょん』あるある37】

1、わぁーっ、『あさりちゃん』の作者・室山まゆみ先生の違う作品(『どろろんぱっ!』)が読めるなんて!
2、えっ、しかも同じ号の中で『あさりちゃん』と『どろろんぱっ!』が同時に載ってる……なんかオトク感あるっ!!
3、『小学◯年生』でおなじみの『歌って! ナナちゃん』の作者・奥村真理子先生の別作品も載ってるーっ!
4、なになに……『光のパンジー』か。主人公の目の輝きハンパない! バックに花しょいすぎ!
5、チンパンジーに育てられた少女、偶然知り合った美青年、身分を隠しているが実は国を背負った皇太子、意外にも主人公の少女も由緒ある生まれだった、そして運命に翻弄されてゆく主人公と皇太子……って、どっかで見たことあるような要素満載だな!
6、でも続きが気になって毎月読んじゃう……くやしいっ!
7、今考えると『うる星やつら』にインスパイアされたとしか思えない『Sweetらぶらぶ』
8、大人になってから『とっとこハム太郎』の作者が『なんでもアリス』も描いてたことを知って、「……え? えぇっ!?」ってなる
9、男子人気に便乗してビックリマン漫画とかやめてー!
10、……と思いきや、まさかの面白いやつ来たーーーー!! タイトルは『愛の戦士ヘッドロココ』
11、ヘッドロココとワンダーマリアとのラブストーリーという『ぴょんぴょん』でしかGOサイン出なかったであろう神漫画
12、ワンダーマリアが非常にツンツンしていて、20年後のツンデレ需要を見越していたかのような神漫画
13、当時流行ってたアニメや玩具とのメディアミックスが妙に多い
14、さすが「女子版コロコロコミック」の異名を持つだけはある
15、キョンシー特集とかある少女漫画誌、『ぴょんぴょん』だけでしょ。たしかに当時キョンシーは流行ってたけど!
16、ドッジボール漫画とかあるのも『ぴょんぴょん』だけでしょ。バレーボールやテニスなど華やかそうなスポーツは他にたくさんあるのに、なぜにドッジボール……。
17、そういう、とりあえず「ブームに乗りましょう!」的な企画の漫画がけっこう多かったな、『ぴょんぴょん』
18、表紙に毎回登場するピースサインのウサギ
19、学校で「ぴょんぴょん面白いよね!」と言ってみるも、周りの反応うすい……。
20、「どんな漫画やってるの?」と聞かれ、「愛の戦士ヘッドロココとか、You&ゆうとか!」「……。」
21、ま さ か の ク ラ ス で 読 ん で る の 私 だ け……?
22 、どうやら周りの女子たちは『りぼん』という漫画を買ってるらしい
23、そうして初めて『りぼん』を読んだときの衝撃
24、めっちゃ大人っぽい!! なんっぞこのキラキラ感!!!!
25、付録、豪華すぎだろ、『りぼん』……!
26、絵も話の内容も『ぴょんぴょん』とぜんぜんちがうー!(驚愕)。『ハンサムな彼女』とか『天使なんかじゃない』とか、どこの異世界の話ですか……!!
27、『りぼん』→「250万乙女の恋のバイブル」(『星の瞳のシルエット』のキャッチコピー)、『ぴょんぴょん』→「元気な女の子のための新まんが雑誌」。このちがいよ……
28、『りぼん』がキラキラスイーツ女子ならば、『ぴょんぴょん』は見た目は地味でも味わいある系女子だと思ってる
29、しいて言えば『ねこ・ねこ・幻想曲』だけは『ぴょんぴょん』のテイストに似ていて微妙に親近感
30、「『ぴょんぴょん』読んでた」ってのが少数派すぎて、実はあまり言い出せない。今もしれっと「最初からりぼんっ子でした~」的な顔をしてる
31、だからホントは『お父さんは心配症』もリアルタイムでは読んでない。ごめん、「当時笑い転げたよねー」とか嘘です
32、けっきょく小学校6年生あたりで『りぼん』に乗り換えた私だけれど、『ぴょんぴょん』は心の底から好きだったよ……
33、あんなに隅から隅まで何度も何度も読みふけった漫画雑誌、他にないかも
34、それだけ思い入れあったから、『ちゃお』と合体すると知ったときはひっくり返るほど驚いた。ちゃおって!!
35、今はすでに廃刊になっちゃったけど、「昔『ぴょんぴょん』読んでた」っていう女子に出会ったら心の中で「同士!!」って叫ぶ
36、なんなら口に出して「同士!!」って叫ぶことも厭わない
37、『ぴょんぴょん』読者だったことをちょっと誇りに思ってる

【『ぴょんぴょん』女子よ、永遠なれ】

以上、“『ぴょんぴょん』あるある37”を書いてみましたがいかがでしたか。私としては、このころからすでにキラキラスイーツ女子の輪に入れない自分がいたことをほんのり感じ取り「うわぁ……」ってなりました。

でも、このいわゆる「王道ラブストーリーメインの少女漫画誌」とは一線を画す独特のラインナップや、ちょっと芋くさい(いい意味で!)雰囲気……。これこそが『ぴょんぴょん』の魅力。

これからも伝説の少女漫画誌として少数派女性の心の中に生き続けてほしいものです。

執筆=鷺ノ宮やよい / 画像=Pouch (c) Pouch

▼懐かしき「ぴょんぴょん」の表紙
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▼表紙に毎回登場するピースサインのウサギ
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▼国会図書館で『ぴょんぴょん』に再会してきたよ!
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