1月22日、関東地方でも広い範囲で雪が降り始め、大雪の恐れが出てきました。仕事やプライベートでの予定や交通機関の乱れなどを考えると気が滅入ってしまう皆さんも多いかと思いますが、こんなときだからこそ今後の降雪研究のためのプロジェクトに協力してみるのはいかがでしょうか?

気象庁気象研究所が呼びかけているのは、「関東甲信における雪結晶の画像情報提供のお願い」。名前を「関東雪結晶 プロジェクト」と言うそう。

スマホで雪の結晶を撮影して、画像をメールで送信するかツイッターで投稿すると、その情報が首都圏の降雪現象の実態を解明するために使われるんですって! スマホで雪の結晶が撮影できること自体知らなかったよ~!!

【雪の結晶画像が実態解明の手助けに!】

気象庁気象研究所・予報研究部 第三研究室のホームページによると、首都圏をはじめとする関東地方は降雪量が少ないため雪の観測が少なく、降雪現象がどういうものかについて、まだまだ不明なところがあるんですって。

首都圏の降雪現象で特にわかっていないのが降雪をもたらす雲の物理特性。正確な予測を出すためには、雲の中がどのような大気状態で,どのような雲・降水粒子が成長するかなど、引き続き調査が必要なんだそうです。

これを明らかにするためには、既存のレーダー等による観測に加え、地上での雪結晶観測も大切なのだとか。そこで、必要となってくるのが関東甲信地方に住んでいる人たちの雪結晶画像! そう、私たちが画像を送ることで実態解明のお手伝いをすることができるんです。

【どうやって撮影するの?】

雪の結晶を撮影するのはそんなに難しくないみたい。スマホを最大ズームにして接写すれば、研究利用可能な雪結晶情報を得ることができるそう。撮影する際は、背景にアクリル製の生地や傘など(色は黒や青)の生地を敷くとさらによいようです。

また観測用の画像を撮影する際は、ミリ単位でスケールのわかるもの(ものさしや硬貨など)と一緒に雪結晶を撮影すると大きさがわかりやすくなり、研究利用しやすいとのこと。

このほかマクロレンズを使うと、細かい雪結晶構造まで鮮明に見える画像が撮影できるそう。倍率10倍程度になるスマホ用のマクロレンズは100円ショップなどでも入手できますよ!

【撮影・投稿時の注意点】

画像の共有方法は、ツイッターで共有する場合「#関東雪結晶」のハッシュタグをつけて,撮影時刻・大まかな撮影場所(市町村名くらい)を記載して投稿してくださいとのこと。

メールの場合は撮影時刻・撮影場所の情報とあわせてオリジナルファイルにし「snowcrystals@mri-jima.go.jp」に送信。タイトルには「#関東雪結晶 撮影者の名前」を入れてくださいとのことです。送付についての詳細は、気象庁気象研究所予報研究部第三研究室のホームページをご覧ください。

また投稿しない人もツイッターの「#関東雪結晶」検索で、撮影された雪の結晶画像を見て楽しむことができますよ。

私たちが送った画像で将来的に関東甲信地方の降雪現象の予測精度が向上すれば、とても喜ばしいことですね。ただし、雪結晶画像撮影の際は防寒に気をつけ、くれぐれも危険なことはしないように注意してくださいね。

参照元:気象庁気象研究所予報研究部第三研究室Twitter #関東雪結晶
執筆=鷺ノ宮やよい (c)Pouch

▼気象庁気象研究所予報研究部第三研究室研究官・荒木健太郎さんのツイートより