現在では、すっかり日本語に根づいたといえる「NEET(ニート)」という言葉。「Not in education, employment, or training」の略であり、就学・就労・職業訓練のいずれも行っていない34歳以下の若者(若年無業者)のことを指すそうです。

……と聞くと、ニートは会社に属しておらず、ましてや役員などの職にはついていないと思う人がほとんどのはず。

けれど、日本にはこんな異色な会社もあったんですね。「NEET株式会社」全員がニートで取締役というユニークすぎる会社。今年も取締役メンバーを絶賛募集中だそうなんですが……え、ちょっと待って。ぜんぜんわかんない。全員がニートで、かつ取締役ってどういうこと! そんなことありえるのーーーっ!?

【より充実したニート的人生を送る場】

2013年に設立されたNEET株式会社。皆さんの中には「ははあ、働かない・働けない若者たちに就業支援や社会復帰の機会を提供している会社なのか」と思う方もいるかもしれません。……それ、間違い!

そんな目的はまったくないそうで、NEET株式会社はニートたちが集まり、より充実したニート的な人生を模索・創造していくという実験場なのだといいます。

【そんなことで倒産しないの……?】

具体的にどんなことをしているのかというと、ニートの生活をネタにした人生ゲームなどのオリジナル商品の発売や、利用者の期待を裏切らない低クオリティの「レンタルニート」事業などで実績を積んできたのだそう。

……とってもゆる~い感じで「倒産しないんだろうか……」と思わず心配になっちゃいますが、

「メンバー全員が従業員ではないため完全成果報酬、固定オフィスもなく家賃もかからないため、売上や成果を出せなくても、よほどのことがない限り倒産はしません」

だそう! 売上や成果を出さなくても誰にも何も言われない、居心地悪くもならない……そんな会社が本当に実在するだなんて!!

【あらたな取締役を絶賛募集中!】

とはいえ、設立当初は運営方針をめぐってケンカばかりして、組織はなかなかまとまらなかったそう。次々に仕事に失敗したり、社内暴露ブログで倒産の噂が流れたりといった困難も……。

今では一つにまとまることはあきらめ、稼ぐことにはこだわらないことにし、継続的に存在し続けていける仕組みや体制と楽しい雰囲気ができあがってきたそうです。

ちなみに、NEET株式会社によると全員が取締役である理由は「ニートは“雇用されていない”という定義から、全員が“雇用主”である取締役に就任するという形を取っている」のだとか。

「我こそは!」と思うニートは、今が仲間入りするチャンス!

取締役就任の応募〆切は2018年9月17日ですが、8月27日19時からの東京説明会への参加が推奨されています。興味のあるニートの方はまずはこちらにご応募を! くわしい応募条件については参照元で詳しく確認してくださいね。

参照元:NEET株式会社アットプレス
執筆=鷺ノ宮やよい (c)Pouch