自分の車が、遊園地のアトラクションへと早変わりする。いつものドライブが、古代地球や宇宙の旅へと様変わりする……。そんな夢みたいな体験ができるのが、自動車会社・アウディによる新しいアプローチ「ホロライド(Holoride)」です。
このホロライドが活躍するのは、車でのドライブのとき。車に乗り込んだユーザー(運転手以外!)はVRゴーグルを装着し、VR空間に身をゆだねます。このVR空間が、カーブや加速といった車のあらゆる動き、そして車窓の景色をリアルタイムで反映していく、というのが「ホロライド」のしくみ。
見慣れた道がポップなアニメ調になったり、シダ生い茂る古代地球になったり。実際に車が動いているぶん、臨場感あふれる映像体験ができるというんです……!
【すでに体験した人も!】
ホロライドが初公開されたのは、2019年1月7日にアメリカ・ラスベガスで開催された「コンシューマーエレクトロニクスショー(CES)」。
会場に集まった報道陣は、アウディがディズニーインタラクティブと共同制作したというVR体験コンテンツ「マーベルズ アベンジャーズ:ロケッツレスキューラン」を、実際に体験することができたといいます。
【こりゃ飽きないわ】
アウディが “没入型デジタルテクノロジー” と呼ぶホロライドの様子は、YouTubeに公開されている映像から観ることができるのですが、想像以上の没入感に圧倒されること必至。
キュートな世界では、横断歩道を渡る人々が丸っこい鳥さんに変身。場面変わって古代地球で恐竜が空を飛んでいく様を間近で見たり、宇宙空間にトリップしたりとくるくる場面が変わっていって、飽きることがないんです。
【長旅の強~い味方になりそうです】
映像を観て楽しむだけでなく、専用コントローラーを使ったゲーム体験もできる模様。
たとえば、先ほど触れた “横断歩道を渡る鳥さん” たちを銃で撃ってガイコツの姿に変える、なーんてこともできちゃうようで、楽しみ方が幅広いっ。長旅だとしてもコレさえあれば、子供たちがぐずってしまうこともなさそうですねぇ。
【乗り物酔いを軽減してくれるらしい】
なお、この新しい試みには、うれしい誤算もあったようです。ホロライドをプレイしていることで、乗り物酔いが軽減できることがわかったのです(アウディが実施したテストによる)。車酔いしやすい人は酔い止めを飲むよりホロライドを使いましょう、という日がやってくるかも?
VRと聞くとむしろ酔ってしまいそうな印象を持ちましたが、まさかその逆だったとは驚きですっ。
【今は運転手だけVR体験ができない仕組みだけれど…】
ホロライドのテクノロジーは、アウディの子会社であるAudi Electronics Venture GmbHが開発。
新たに立ち上げた同名のベンチャー企業「ホロライド」がそのテクノロジーライセンスを保持しており、今後は他企業も新しいVRコンテンツを作成し提供できるよう、オープンプラットフォームを使用して開発を進める予定だといいます。
現時点では、運転手さんはVR体験をすることができないようですが、自動運転化が進めば、乗車している全員で楽しむことができるかも? 実際にはどんなものなのか、ぜひとも体験してみたいものですね!
参照元:audi.com(海外サイト)、アウディ(日本サイト)、Holoride、YouTube、Instagram @holoride
執筆=田端あんじ (c)Pouch
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