南フランスより、ボンジュール!

こちらで暮らしていると、驚くことがいっぱい。フランスのイメージをくつがえすような物事が、日常のあちこちに散らばっているんです。

そんなわけで本日は、フランスで生活して驚いた「ミルフィーユの正しい(?)食べ方」をご紹介します。

【ミルフィーユはフォークで食べるもの!?】

サックサクのパイとカスタードクリームを交互に重ねた、フランス生まれのミルフィーユ。

本場のこちらでは、小さなパン屋から華やかなサロン・ド・テ(※紅茶がメインのカフェ)、はたまたスーパーまで、至る所で見かける王道スイーツです。いちごを飾った、ナポレオンパイもおいしいですよね♪

さて、そんなミルフィーユ。みなさんはどうやって食べていますか?

「フォークだとパイが固くて切りにくいわ、クリームがはみ出すわ、美しく食べられないよ〜!! 」という悩みを抱えている人、実は多いのではないでしょうか。

【フランス人による正しい(?)食べ方】

実は「ミルフィーユって食べにくい!」と思っているのは、我々だけでなく、フランス人も同じです。

では、本場フランスはどうやって食べているの?

答えはなんと、手づかみ!

ミルフィーユを横に倒し、手でつまんで、サンドイッチのごとく頬張るのです。確かにこの食べ方だと、クリームがはみ出すことも、サクサクのパイ生地が飛び散ることもありません。

ちなみにフランスの定番おやつ「クレープ」も、こちらでは手づかみで食べることが多いんですよ!

とはいえ、手で食べるのは、あくまでも家庭やピクニックでの話。手で食べるかフォークにするかは、一緒に食べる相手やシチュエーション次第です。

いずれにしてもミルフィーユは横にして食べるとパイが崩れにくく、食べやすいですよ!

【紳士も手づかみで食べるんです】

最後に、私が遭遇したミルフィーユにまつわるびっくりエピソードをご紹介しましょう。

少々高級感のあるサロン・ド・テで、フランス人の夫とお茶をしていたときのこと。斜向かいには、50〜60代の上品な紳士とオシャレな雰囲気の女性が座っていました。

ミルフィーユをオーダーした紳士は、女性と談笑しながら手づかみでパクリ。

よくよく考えてみれば、マドレーヌやマカロンのように、手で食べるスイーツもあるし、ミルフィーユを手づかみで食べるのは、それほどお行儀の悪い行為ではないのかも?

とはいえ、サロン・ド・テのような空間では、珍しいかもしれないけれど……!

撮影・執筆:sweetsholic
Photo:(c)Pouch