“死後の世界” は実在するーーー。
これが科学的に証明された近未来の世界を描く映画『ザ・ディスカバリー』。 “そこへ行く” ことに希望を抱く人が増え、やがて自殺者は400万人以上に。社会問題へと発展していきます。
それにしても疑問なのは “死後の世界の正体”。もしも本当に存在するのだとしたら、それは “どこ” なの……?
【あらすじ】
主人公は死後の世界を発見した研究者……ではなく、その息子。自殺者を大量に生み出してもなお研究を続けようとする父を止めるために、とある島へと向かいます。
父は自殺する者たちに罪悪感を抱いているようで、島で彼らに生きる理由を与えるための施設を運営していました。
その施設で繰り返される実験、自殺願望を抱く女性との出会いと恋、徐々に明らかになっていく真相……様々なことが絡み合いながら物語は核心へと迫ります。
【不穏に次ぐ不穏…】
SFミステリーとホラー、そしてラブストーリーが混在する本作。
最初にミステリー&ホラー要素を感じるのは冒頭およそ2分あたり。死後の世界へ行きたいと願った男性がテレビの生放送中に拳銃自殺をしてしまうのですが、出だしから不穏すぎて心臓がバクバクしちゃいます。
自殺願望を持つ者たちが暮らす施設にも、ずっと不気味な雰囲気が漂っていて、なにか起こる予感しかありません!
そうこうしているうちに、死後の世界を決定的なものにする “ある実験” が行われます。死者の脳内を映像化することで、死後の世界がどんな場所なのか探ろうとしますが、そこに映っていたものがなにやらおかしいんです……!!
【考察好きに考察してほしい】
本作全体に流れる “なんともいえない不穏さ” をよく表しているのが、公式サイトおよびYouTubeで公開されているオフィシャルトレーラー映像。楽しげなBGMと映像が流れたのも束の間、次第に音と画面が歪んでいく演出は、まさしく本作そのものです。
淡々としているように見えて、少しずつ、着実に、狂気的な方向へと向かってゆく、ひたひたジワジワ怖い映画なのであります。
ちなみに、ホラー要素があるといえども “幽霊” は出てこないので、おばけが苦手な人でも大丈夫ですよ!
本作は “鑑賞者に委ねる「余白」が多い映画” 。
死後の世界の正体は映画のラスト15分ほどで明らかになります。正体が明かされたとて「コレは一体どういうこと!?」となる人も多いはずですし、観る人によって解釈がわかれそう。
なので映画を観終わったあとには、自分の考察を誰かに話したくなることでしょう。
参照元:Netflix、YouTube
執筆:田端あんじ (c)Pouch
Photo:©︎Netflix
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