「日本人でも、天然パーマで髪色が薄くて目が茶色い人もいるのに。いつまで悩まなきゃいけないのかしらね」

こちらのコメントとともにインスタグラムに漫画を投稿していたのは、ユーザーのミポさん(@mipo_r_i_n)です。

ミポさんの長女は、生まれつき目の色が茶色で髪の毛の色も茶色、そして天然パーマ。父親譲りだというこの特徴が、悩みの種になっているというのです。

【全部生まれつきなのに…】

それは長女がアルバイトの面接にいったときのこと。

面接官にいわれたのは、「それ以上髪を染めないで」「カラコンも入れないで」という言葉でした。髪も染めていなければカラコンも入れていない長女は、「染めてません」「入れてません」といちいち否定しなければならなかった模様。

このテの誤解はどこへいってもつきまとうらしく、生まれつきなのにもかかわらず、長女はいい加減うんざりしているといいます。

【天然パーマって、本人は嫌がっているパターンが多いですよね】

なお、天然パーマも悩みのタネで、実は数カ月ごとに縮毛矯正をしているうえ、ヘアアイロンが日々の生活の必需品とのこと。

わたしの幼馴染もくるくるの天然パーマなのですが、子供の頃はいつも「こんなのイヤだ」「ストレートになりたい」と嘆いていたっけ。わたしから見たら、透きとおるような白い肌に茶色の瞳、カールした髪の毛がお人形さんみたいで、すっごく可愛かったんですけどね。

くるくるっとした巻き毛はかわいらしいし、人によってはあこがれの対象だけど、往々にして当の本人はものすご~く気にしているものです。

ミポさんの長女も同じで、ミポさんの「そのままでいいやん」という声に対し「天パの苦しみ知れ!」と言っています。


【たくさんの人が同じ問題で悩んでいます】

ミポさんの漫画についた「いいね!」は989件。興味深いのはコメント欄でして、ここを読むと、たくさんの人たちがこの点に疑問を抱き、またミポさんの長女と同じ悩みを抱えているということがよくわかるんです。

「我が家の息子も色素が薄く、髪色が茶~アッシュ色です。高校では地毛登録とゆうのを入学当初提出したのに、これ以上茶色くなったら地毛でも黒にしてもらいますと……なんだそりゃです。基準は黒。おかしいですよ」
「純日本人ですが私も髪茶色です、光に当たるとさらに薄い色。中高は染めて無いのに茶髪許可証出されました」
「グローバルだの国際化だの唱える割に生まれつきの人にあれこれうるさくて馬鹿みたいです」
「私も目が茶色いので、パスポート更新の際、写真を見て『裸眼ですか』と何回も聞かれました」
「うちの高校生は『黒髪にして来ないと学校に来れないよ』と学校の先生に言われました。赤毛は天然なのに」

【この風潮、いつまで続くのでしょうか】

これらは寄せられたコメントのほんの一部です。

みなさんの苦労を思うと、胸が痛むのと同時に、「なぜそこまで外見を型にあてはめたがるのか」という疑問がよりいっそう大きくなりました。そして恥ずかしながら、「地毛登録」や「茶髪許可証」というものの存在を、たったいま知りましたよ……。

「日本人=黒髪&ストレート」という固定概念は、一体どこまで根深いのでしょう。生まれ持った外見は、その人だけが持つ大切な個性です。そろそろこの問題に一石を投じ、流れを変える動きが出ていい頃だと思うのは、わたしだけでしょうか。

参照元:Instagram @mipo_r_i_n
Illustration:ミポ, used with permission
執筆=田端あんじ (c)Pouch