SNSで話題のダイソーで発売されている「もしもノート」シリーズをご存知ですか?

災害や病気など「もしものとき」にそなえて自分自身の情報をまとめておくというノートで、

・じぶんノート(自分の情報)
・おかねノート(資産やお金の情報)
・けんこうノート(病気や健康に関する情報)
・おつきあいれんらくノート(家族や人付き合いに関する情報)
・うちの子ノート(子どもの情報)

の5種類が発売されています。

ひとり暮らしの私が、もし倒れてしまったらどうなるのかしら……とちょっぴり不安だったので、5冊の中で1番ベーシックな「じぶんノート」を実際に書いてみることにしました。

まさか100円で売られている薄いノートに自分の人生が凝縮されるなんて……!

【もしもに備えて個人情報をまとめる】

ノートはA5サイズで全32ページ。

パラパラとめくってみると、ページ数は少なく感じますが、質問は想像以上に多く、全部書くのはちょっと大変そうだぞ……。

【構成がけっこうエグい】

「じぶんノート」は

1.プロフィール(名前や生年月日、身長・体重などの基本情報)
2.マイ・ヒストリー(いつどこに住んで何をやっていたか)
3.ルーティン(毎日の習慣)
4.お気に入り(食事や映画など好きなもの)
5.ライフライン(電気・ガス・水道、銀行の契約情報)
6.クレジットと電子マネー
7.パスワードやID(ネットショッピングやSNSのパスワードなど)
8.健康(持病や飲んでいる薬について)
9.連絡先リスト(家族や知人の連絡先)
10.もしも……のときのこと(意識不明になったときや死後について)

の10項目と、「自由ページ」で構成されています。

前半では自分の半生や日々の暮らしをつづり、中盤ではお金や健康、人づきあいにまつわる情報をまとめ、そして最後に病気になったり死んでしまったりしたときにどうするか……ということを書く流れです。

後半にいくにつれ、質問内容がヘビーになっていくという容赦ない構成……!

【調べないと分からないことが多い…!】

1ページ目は、自分の名前や住所、生年月日、血液型など、履歴書に書くような内容。これならすんなり書けるわ〜! と思ったら、ジャブ1発。

「本籍」なる記入欄が……。えっ、実家の住所じゃなくて本籍!?

すんなり出てこないので、母にメールで本籍地を聞いて記入しました。

そういえば、婚姻届の証人になったときも本籍地の記入欄があってまごついたな……。

さらに、身長・体重・靴の大きさ、視力や平熱、血圧を書く欄もあったので、過去の健康診断の結果を見ながら記入。しかし、頭のサイズと指のサイズは分からないなぁ……。

また、健康保険証や年金手帳、マイナンバーカードの番号を書く欄もあり、引っ張り出しては調べながら記入することに。これは意外と時間かかるぞ……!

【マイ・ヒストリーで半生を振り返る】

ホッとひと息つけたのが、過去に住んでいた場所や、出会った人、その頃の思い出を書くマイ・ヒストリーなる欄。

生きていく上で必要な情報とかだけ書くのかな……と思っていたので、自分の好きなものを書く欄は楽しく書けました。

好きなお店、好きな食べ物、ブランド、音楽や本……。

改めて書くのはちょっと気恥ずかしいながらも、これを見れば私がどんな人なのか、知らない人にも少しは分かるのかもしれません。

【「もしものときのこと」のヘビーさ】

そして反対に、1番ヘビーだったのが「もしものときのこと」。

私が事故などに遭って意識障害になった時…のお願いです

と書いてあり、治療方針を誰に委ねるか、回復の見込みがないときは、治療費はどこから捻出するかなどを書く欄があります。もしものためとはいえ、ここを書くときはさすがに迷いました。

また、すごく現代的だなと思ったのが「私のパソコンについてのお願いです。」という欄です。

パソコンの処理や処分、SNSをどうするか……ということを書き記しておけます。

私はSNSでしか繋がりのない友人もいるので、

「亡くなったときはSNSで告知して、告知が終わったらアカウントを消して欲しい」

と書いておきました。

【書くのが怖い情報も…】

しかしながら、記入するのが少々不安になった項目も。

それは、クレジットカードや銀行口座、そしてネットの各種パスワードについて書く欄です。

「私に何かあったときにスムーズに手続きするためのもの」と頭ではわかっていても、もし家に泥棒が入ってこのノートを見られたら悪用される可能性がある、と思うと書く手も止まります。

とくにネット関係のパスワードを紙に書くのは怖かったので、伝わるのだろうか……と思いながらも、暗号めいた書き方にしてしまいました。

【気合を入れて書くべし】

全ページ書き終わるまでにかかった時間は2時間以上。書き終わるころには右手が痛くなってしまいました。

自分の半生を振り返り、遺言状を書いたような気分で、どっと疲れが……。

保険証の番号なども書かれているので、急に入院することになったときはスムーズだなと思う反面、この個人情報が詰まりまくったノートをいったいどこにしまっておこうか、置き場所を誰に教えようか……ということが悩ましくもありました。

執筆:御花畑マリコ
Photo:(c)Pouch

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