この世には、理不尽で不条理なことがいくつもあります。
たとえば、大切な人が犯罪に巻き込まれ命を失ったのに、その犯人が罰を受けなかったら……。こんな状況になったら、あなたはどうするでしょうか。
毎週金曜は各配信サイトで観られるオススメ作品を紹介する日。
今週もよく頑張った……週末はおうちでゴロゴロしながら、Amazon Originalの韓国ドラマ『国民死刑投票』を観て、カウチポテトになっちゃお〜!
【あらすじ】
ある日、スマホに届いた「国民死刑投票」の通知。犬の仮面をかぶった「ケタル(国民の犬)」を名乗る人物が、
「卑劣な犯罪を起こしておきながら、裁きをかいくぐる者たちを、国民の手で罰しようではないか」
と訴えかけます。
これはリアルか、はたまたフェイクか。真相がよくわからないまま、国民は投票に参加してしまうのです。
【ココが見どころ!】
<その1:全員が犯人に見える>
国民死刑投票を仕掛けた犯人「ケタル」。物語が進むごと、この人物の正体や真の目的が明らかになってゆきます。
警察が真っ先に目を付けたのは、服役中のクォン・ソクチュという人物。かつて幼い娘を無残に殺されるも、犯人が無罪になり、自らの手で報復して収監された法学の教授です。
しかし、ソクチュは塀の中にいるので、実行犯とは考えにくい。
そうなると怪しい行動が多い、主人公の刑事キム・ムチャンか。それともソクチュとただならぬ因縁がある、高校教師のイ・ミンス? 待てよ、ソクチュが服役している刑務所の看守はどうなの!? などと、ちょっとでも怪しいと全員が犯人に見えてくること必至です。
<その2:推理したはずなのに! 意外な人物に驚愕>
さまざまな犯罪を犯した人物があらゆる手で裁かれ、次第に国民の支持を得てゆく「国民死刑投票」。しかし、その裏には様々な思惑がうごめいていました。
「ケタル」とその支持者。そして、「国民死刑投票」を利用したい者たちーーー。
それぞれの陣営が抱える “協力者” の存在にも驚くことでしょう。それが誰なのか、ぜひ推理しながら鑑賞してみてください。
<その3:善悪について考えさせられる>
本作を鑑賞していると、いやというほど「正しさ」について考えさせられるのです。
明確な悪意ならば「悪」と呼べるかもしれませんが、どうにもならない理由で苦しめられてきた人が、追い詰められた末に起こした行動を、容易にはジャッジできません。
そもそも「善」とは、「悪」とは、なんなのでしょうか。
【想像を超えるラストを見届けて】
1話あたり約70分×全12話で構成される本作。野球中継による本国での放送休止を幾度となく乗り越えて、ついに2023年11月16日に最終話が配信されました。
最終話直前の11話も息つく暇なくスリリングでしたが……ラストにはさらに想像を超える展開が待っている!?
物語がどう着地するのか、あなたのその目でたしかめてください。
■今回紹介した作品
Amazon Original 『国民死刑投票』(原題:국민사형투표)
Prime Videoで独占配信中
※カウチポテトとは:ソファや寝椅子でくつろいでポテトチップをかじりながらテレビやビデオを見て過ごすようなライフスタイルのこと。
執筆:田端あんじ (c)Pouch
Photo:©SBS
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