カレーを食べていたら、知らず知らずのうちに洋服にシミがついちゃった……。

おそらく誰もが1度くらいはこんな経験があると思うのですが、なんと衣服についたカレーの色は陽に当てると自然にとれる(!)のだそうです。

まさかのアイディアですが、SNSをパトロールしてみたところ「成功した」という報告をチラホラ見かけました。にわかに信じがたいけど、さっそく試してみることに!

【都市伝説化と思いきや…】

カレーのシミは日光でとれるーーー。

まことしやかにささやかれている、都市伝説のようなこの情報。けれど、ただの都市伝説ではないようで、カレーやスパイスでおなじみの「S&Bカレー」の公式サイトには、

「カレーの黄色は、主にターメリックというスパイスによるもの。 石鹸で軽く洗い、陽にあてると自然と消えることも」

と書かれていました。いや、ほんまかいな!!!!!

「S&Bカレー」によれば、ターメリックに含まれる黄色い色素「クルクミン」は、水には溶けにくいものの、日光(紫外線)には弱く、比較的簡単に分解され消えてしまう性質があるのだとか。

そのため、衣服にカレーのシミがついたときは、シミの部分の油分を洗剤で洗い落としたあと、よく陽の当たるところに干しておくと自然に色が消えてしまうことがあるんですって。

【いざ実験です】

というわけで、さっそく試してみることに! 同じ条件のもと、3種類の布で実験してみました。

■用意した布
①綿 93% + ポリウレタン 7%
②綿 100%
③麻 100%

■条件
・市販のカレールウで作ったカレーでシミをつくる
・1時間ほど置いたあと、洗濯洗剤で水洗いする(手洗い)
・晴れた日にベランダに8時間干す(8時〜16時)

洗剤で洗い終わった直後は、ひと目見ただけでまだシミが残っているとわかる感じ。

我が家のベランダは、午前中と午後で日当たりの度合いが変わり、午前のほうが直射日光となります。いっぽう午後は、日当たりはいいものの、直接日差しが注ぐわけではありません。そうした条件下で8時間干してみたら……次のような結果に!

①綿 93% + ポリウレタン 7%
→うっすらシミは残ったものの、ほぼ目立たなくなった!

②綿 100%と③麻 100%
→①よりはシミが濃いけれど、洗い終わった直後よりもだいぶ薄くなっている。

いずれも完全にシミが消えたわけではありませんが、ただ日光のもとへさらしただけなのに、かなり色が薄くなっていて驚きました。

日陰になる時間があっても、これだけハッキリ差が見られるなんてスゴイわ。ちなみに、もっとも効果を感じられた①はTシャツに多い素材です。

【紫外線が救世主に!?】

「S&Bカレー」によれば、カレーが衣服についたとき、むやみに強力な漂白剤を使ったりすると、逆にその部分に別のシミができたり、色ものの場合には退色することがあるそう。

また、色あせしやすいものは、直射日光を避けて、日陰干しを繰り返して、少しずつカレーのシミを落としていくといいようです。

もしも洋服にカレーのシミがついてしまったら、焦らず、日光にさらしてみてください。強力な紫外線が、黄色いシミを綺麗に取り去ってくれるかもしれません……!!

参考リンク:S&Bカレー.com
執筆・撮影:田端あんじ
Photo:(c)Pouch