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デザイナーなどのアーティストは、凡人の考えの及ばないような発想で物を作ってしまうもの。先日行われたファッションとデザインの合同展示会「rooms27」で、「ゴミからできたオシャレアイテム」を4つ見つけたので紹介します。

■アルミの光沢が美しく、丈夫で軽いLOVE&SENSEのバッグ
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メタリックに輝くこのバッグ、何からできていると思いますか? ヒントは、この夏、きっと皆さんがたくさん「プシュッ」とやっただろう、アレ。答えは空き缶のプルタブです。このLOVE&SENSEが販売を行うプルタブバッグは、ブラジルの首都、ブラジリア近郊の経済的に厳しい状況にある女性たちが手づくりしているもの。
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あるデザイナーが、その地域の女性たちの作ったお土産物をみて、「その技術とアルミ缶のプルタブを使ったら、もっとおもしろいバッグが作れるのでは?」と提案したのがきっかけで生まれたバッグなんだとか。
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このプルタブバッグの秀逸さは、ニューヨークのMOMAショップでも販売されていることからもわかります。rooms27でLOVE&SENSEのブースを訪れた世界的に有名な日本人デザイナーKさんも、友人や自分のためにほしいと言っていたんですって。

■ワイルドな魅力ただようCilのベルト
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モードなドレスに付けられたベルト。このパンチの効いたベルトもゴミからできています。

Cilは日本の伝統技術を未来に伝え残すことを大切に考え、モードなのにユーカリなどの天然素材を多数活用しているブランド。こういうブランドのためか、デザイナーの田川さんは、ベルトにゴミになりそうだった端切れの革を使用したのです。
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洋服を作るときには、端切れがたくさん出てきます。革は動物の命が関わってくるものだから、使う以上は余すところなく大切に使いたいもの。このベルトも、洋服に使った後に残った端切れを使って作ったものなんだとか。

あまりに自然すぎて、「今までどうして端切れでこういうベルトを作らなかったんだろう?」と思うほどなじんでいますよね。

■バッチリ防水加工のLINDA MAI PHUNGのレインコート
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かわいらしいポップなレインコートは、実は印刷ミスをしてしまった動物のエサ用パッケージを使ってできたもの。フランス人デザイナーのLINDAさんが作りました。よく見ると豚や魚の絵が書いてあるのがわかります。
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印刷ミスをしたものだから、従来であれば即ゴミ箱行き。それを「この素材なら、防水機能はバッチリじゃない! 印刷もなんかかわいいし、まだエサも入ってないんだからきれいだし!」と発想の転換をしちゃうところが、さすがアーティスト。目の付け所が違います。

■ふわふわの感触とパッチワークがかわいいU.C.TILE FABRICSクラッチバッグ
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ふわふわとした感触と、色とりどりのパッチワークがかわいいクラッチバッグ。これ、実は売るに売れなかった古着からできています。

たとえば、海外から買い付けた古着のなかにペイズリー柄のパジャマがあったとします。それって、オシャレな古着ラバーからしても、着こなすには相当難易度が高いアイテム。つまり売れません。

従来なら、売れないからゴミになってしまう古着を見て、U.C.TILE FABRICSという古着リメイク工場のデザイナーは考えました。「そうだ、切ってパッチワークにしてしまえ!」と。それでできたのが、こちらのクラッチバッグなのです。
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アーティストにかかれば、プルタブだって、使えなそうな端切れの皮だって、プリントミスをしたエサ用パッケージだって、全然売れない古着だって、オシャレアイテムになっちゃうのですね!

ものに溢れた現在だからこそ、奇想天外なアイデアで、ゴミだと思っていたものをステキに生まれ変わらせてくれたらおもしろい。デザイナーさん、もっともっとおもしろいものを作ってください。

(取材、文、写真=FelixSayaka