この人とならきっと幸せになれる。そう思って結婚したはずなのに満足できなかった。でも、満足なんてできるのかなーーー。

今回ご紹介するのは、愛し合って結婚した1組の夫婦が、離婚を目指して協力する物語。クセ強めなキャストたちが繰り広げるドタバタ劇の行方やいかに!?

毎週金曜は各配信サイトで観られるオススメ作品を紹介する日。

今週もよく頑張った……週末はおうちでゴロゴロしながら、Netflixドラマ『離婚しようよ』を観て、カウチポテトになっちゃお〜!

【あらすじ】

日本のドラマ界をけん引してきた宮藤官九郎さん×大石静さん×TBS 磯山晶プロデューサーが世に放つ、笑って泣ける離婚コメディ『離婚しようよ』。

ポンコツ3世議員の大志(松阪桃李さん)と国民的女優のゆい(仲里依紗さん)は結婚5年目の夫婦。表向きはおしどり夫婦ですが、3年前に大志が女子アナと不倫したことがきっかけで、関係は冷めきっています。

やがて大志とゆいは離婚を決意するのですが、周囲の人々が猛反対! 不倫で評判がた落ちの大志が「国民的女優の夫」という肩書きを手放したら選挙に響くし、「理想のお嫁さん」として確固たる地位を築いたゆいへのダメージも大きいからです。

どうにかして離婚にこぎつけたい2人は、それぞれ弁護士を雇い、水面下で離婚の準備を進めます。そして、その後はじまる衆院選が2人の運命を決めることになるのです。

【ココが見どころ!】

<その1:松阪桃李&仲里依紗がハマり役>

松坂さん演じる大志は、女性にだらしない上に知性も足りない温室育ちの3世議員。ハッキリ言ってしまうと「能天気なおバカさん」なのですが(笑)、なんだか憎めないキャラなんですよ。性格の良さも相まって愛おしさすら感じます。

いっぽう、ゆいは頑張り屋でしっかり者の人気女優なのですが、演じる仲さんからもすさまじい女優魂を感じるのです!

コロコロ変わる表情、感情の微細な揺れ、女優としてオン・オフのスイッチを切り替えるところ……「ゆいがYouTubeをやっている」という設定も、リアルの仲さんに通ずるものがありました。

<その2:脇を固めるクセ強のキャスト>

本作のキャストはクセだらけ、というか、クセしかない!

ゆいの弁護士・ヘンリーK(古田新太さん)はどこか胡散臭いし、大志のライバル議員・想田(山本耕史さん)はなぜかそこにいるだけで面白い。ゆいの芸能事務所の社長(池田成志さん)の存在感も強烈です。

神尾楓珠さん演じる若手イケメン俳優も、なかなか “アレ” な役どころなので、ぜひ作品を観て感想を教えてください……。

そして、私の中で最も印象に残っているのは、大志の敏腕秘書・早乙女(尾美としのりさん)!

普段は温厚でおとなしいのですが、大志がやらかすたびにキレまくり。「はい、ダメ―ーー」「ぁんのやろおおおおおお」とブチ切れるシーンは何度観ても笑ってしまいます。早乙女、クセになるわ。

<その3:錦戸亮がいろいろな意味でヤバい>

ゆいが恋に落ちる相手・恭二はパチンコで生計を立てている自称アーティスト(通称:パチアート)

演じているのは錦戸亮さん。SNSでは「色気がだだ洩れている」と話題を呼んでおり、この点に全く異論はないのは事実ですが、この人、全キャストの中で1番クセがあるといっても過言ではありません。

だって、もういろんな意味でヤバすぎて私の心の危険アラートが鳴り止まないんですもん。

恭二はいわゆる “不思議ちゃん” 。「グラスって……あると壊したくなるから」などと中二病みたいなこと言うし、「ゆいの空いてる時間ぜんぶほしい」とか言いながら「帰って」と突き放します(どういうこと)。

極めつけは、恭二が作るオブジェです。ゆいと会うたび「これ、俺の気持ち」とよくわからん形のオブジェを出してくるのですが……いや、あの、どんな気持ち?

【劇中ドラマにもじわります】

ちなみに、ゆいが女優という設定上、本作にはさまざまな「劇中ドラマ」が出てきます。

国民的朝ドラを彷彿とさせるドラマ『巫女ちゃん』や、なんか聞いたことあるような『愛とか恋とかおいといて 君の雑炊が食べたい』など、ここでもクセが強すぎる!

1話あたり約60分×全9話で構成された本作。テンポよく進行するストーリー×おもしろ展開の連続により、あっという間に全話完走していることでしょう。

■今回紹介した作品

Netflixドラマ『離婚しようよ
2023年6月22日(木)に全世界配信

※カウチポテトとは:ソファや寝椅子でくつろいでポテトチップをかじりながらテレビやビデオを見て過ごすようなライフスタイルのこと。
執筆:田端あんじ (c)Pouch
Photo:© 2023 Netflix, Inc.