結婚したとき、妊娠したとき、女性であれば1度は「このまま仕事は続けてられるのかな…?」と考えたことがあるかもしれません。

ぶっちゃけ、出産を機にキャリアを諦めた女性はどのぐらいいるのでしょうか?

それがうかがえるのが、最近公表されたあるアンケートの調査結果。男性に比べて女性は2倍の割合で、出産を機にキャリアを諦めた人がいることがわかったというんです……!

【出産がキャリアにおよぶ影響】

子育て支援サービスを運営するBABY JOBがおこなったのは、子育てをしながら働く男女1486名を対象にしたアンケート調査

子どもが生まれてからの変化について尋ねたところ、「キャリアアップを諦めた、もしくは目指さなくなった」と回答した人は、男性が11.8%であるのに対し、女性は19.4%という結果に。

女性は5人に1人が出産を機にキャリアアップを諦めており、これは男性の約2倍の割合で存在することがわかります。

【柔軟な働き方がしたいけど…】

では、具体的にどのような働き方の変化があったのでしょうか? アンケートで子育て中の女性1291名に質問すると、

「できる限り残業しなくなった」
「フルタイムから時短勤務に変更した」
「仕事の効率を重視するようになった」

といった回答が多くあがりました。

赤ちゃんのお世話が必要となってくることを考えると、産後は「短い時間の中で生産性を高める働き方」を意識する女性が多くなるようです。

しかし、こうした柔軟な働き方に応えられる企業ばかりではないのが現実。テレワーク制度やフレックスタイム勤務制度が導入されていないなど、まだまだ環境の整備が整えられていない職場も多いようです。

【政府の子育て支援ってどう?】

さて、ここで職場環境の改善のために必要となるのが「国の子育て支援」という後押しではないでしょうか。

しかし、アンケートで子育て中の女性に「妊娠中や子どもが小さい時期における国の支援について、どの程度満足していますか?」と質問したところ、「とても満足している」「満足している」と回答したのはたったの14.8%……!

「一時的な支援ばかりなので、もう少し長期的な支援をしてくれるとより助かる」(1歳、4歳の保護者)
「男性はまだまだ育休が取りづらいので、もっと取れるように支援してほしい」(0歳、3歳の保護者)
「子どもを産めば産むほど家計が圧迫される状況」(2歳の保護者)

といった声には共感する人も多いかもしれません。ふたりの子どもを持つ私も思わずウンウンとうなずいちゃいました……。

【少子化対策に期待してるよ!】

「どうすれば子育てと仕事を両立できるか?」は各家庭における問題ではありますが、「異次元の少子化対策」が掲げられる今、国を挙げても取り組むべき問題であることは間違いありません。

アンケートでは、「パートだと仕事をしてもそのお金が保育料で消えてしまう」「子どもの体調不良時に使える休暇制度がほしい」「テレワークや時短勤務を努力義務ではなく『義務化』してほしい」など、働く女性たちからの切実な声があがっています。

こうした声にひとつひとつ応えていくことこそが、本当の少子化対策と言えるかもしれません。

BABY JOBでは、今回のアンケートで収集したリアルな声を政府などの関係機関に提出するとのこと。今後、子どもを望む人たちがさらに安心して子育てできる社会になること、期待しています!

参照元:BABY JOBプレスリリース
執筆:鷺ノ宮やよい
画像:ぱくたそ