春の到来を感じる日も増えてきましたが、まだまだ手肌の乾燥も気になり油断のならない季節。ハンドクリームが大好きで普段からいろんなものを使っていますが、この冬は2023年8月に日本に初上陸したブランド「プラム&アシュビー(PLUM&ASHBY)」さんから編集部に提供していただいた商品を使っていました。

その香りは「シーウィード&サンファイア」です。

シーウィードってことは、海藻? サンファイアって何!?と、気になりすぎるネーミングに大注目。使用感とあわせて正直レビューをお届けします。

【英国発のホームフレグランスブランド】

「プラム&アシュビー」は、2014年にイギリスで誕生したホームフレグランスブランドです。イギリスの田園風景から得たインスピレーションをフレグランスクリエイターが香りで表現しているのだそう。

ハンドクリームのほか、ボディウォッシュやバスソルト、ディフューザーやキャンドルなどの商品があり、香りは今回ご紹介する「シーウィード&サンファイア」のほか、「ワイルドフィグ&サフラン」「ゼラニウム&オレンジ」などが定番として展開されています。

【サンファイアって?】

提供していただいた、プラム&アシュビー「ハンドクリーム シーウィード&サンファイア」(税込み3740円)。使用前に何より気になっていたのはネーミングです。実は最初、カタカナだけを見て “sun fire” と勘違いしていたんです。サンファイア!

海藻と燃え盛る太陽的な? 香りの方向がまったく想像つきません。

ところが商品をよく見たら、つづりが全然違って “samphire” でした。これは海岸などに育つ塩生植物で、食べるとシャキシャキとした歯ごたえと強い塩味があり、イギリスでは料理の付け合せとして添えられることが多いそう。全然知らなかった……。

【濃厚だけど使い心地はバツグン】

サンファイアの謎が解けたところでさっそく使ってみると、思いのほか固めのテクスチャーのクリームがチューブから顔を出しました。質感からして、温度で固さが変わるタイプのクリームだと思います。


アルミチューブ容器ということもあって軽く押すことができず、結構たっぷりめに出てしまったのですが……意外なのが、出しすぎたと感じたクリームの量がそれほどでもなかったこと。


固いテクスチャにも関わらず伸ばすとすぐに体温でとろけて、一気に肌になじんでいくのです。手肌になじませると、練り香水かと思うほどリッチな香りが漂いました。

浸透させたあとの被膜感はありますが、ベタつかずまさに “保護膜” といった質感で、肌はフカフカになるのに表面はすべすべに仕上がる上質な使い心地。使うたびに手の甲を撫でたくなるような、抜群の使用感でした。

【香りの持続力がスゴい】

香りは海藻と塩生植物だとわかった途端、行ったこともないイギリスの海辺を想像してしまいましたが、たしかにマリンノートを思わせます。また、柑橘とスペアミントが使われているとのことなので爽やかなのかなと思いきや、どちらかというと温かさのある香り。

で、特筆すべきはこの香りが持続すること。練り香水のよう、と書きましたが、まさにその代用として十分使えるのでは。寝香水ならぬ寝ハンドクリームとして使えば、手指のケアをしつつお気に入りの香りに包まれてうっとりとした気分を味わえるはず。

ちなみに成分には香料の記載がありますが、精油などは見られませんでした。一般的にシトラールなどは精油に含まれる芳香成分なので、この辺りは選ぶ香りによって違いがありそうです。

【上質さは間違いなし】

しばらく使ってみた上での正直な感想は、香りが好みに合えば使い続けたい上質なハンドクリームということ。というのも、私はこの「シーウィード&サンファイア」の香りを苦手に感じる日もあったから。濃密な香りで持続性が高いからこそ、どんなに使用感が良くても手が伸びない日もありました。

もうひとつ惜しいなと思ったのは、容量。75mlとハンドクリームとしてはかなりたっぷりめの重量に加えて、1本税込み3740円というお値段で、最初の1歩を踏み出しにくい商品かなと。

もちろん、これは好きな香りならメリットでもあるのですが、そうでなければ使い切るのが難しくなります。

すごく良いアイテムだったのでほかの香りを試してみたい、という気持ちがあるのですが、別の香りは好みじゃなかったら……と思うと手を出しづらいのが正直なところ。持ち運ぶことを考えても、やはり小さめサイズも展開してほしいです。

それでも総合的に見て、香りも使用感も期待を裏切らない上質なアイテムであることは間違いありません。高級感のあるハンドクリームが好きな方、香りや使用感にこだわる方には、ぜひ1度使ってみてほしいです。

参考リンク:PLUM&ASHBY楽天
執筆・撮影:森本マリ
Photo:(c)Pouch