2017年6月15日夜、突如日本列島を駆け巡った「女優の野際陽子さん死去」のニュース。NHKニュースの報道によれば、がんのため、13日に81歳でお亡くなりになったそうです。

野際さんといえば『キイハンター』『ずっとあなたが好きだった』『誰にも言えない』『TRICK』などなど、代表作はどれも名作ぞろい。わたしはドラマ『ダブル・キッチン』の野際さんが好きだったなぁ……。

凛とした美しさと卓越した演技力で幅広く役をこなしてきた野際さんは、日本を代表する大女優。そんな野際さんのお茶目な一面をツイッターで告白してくれたのは、俳優の佐藤二朗さんでした。

【大女優の知られざる一面】

「10年ほど前だったと思う。『なんとか出来るようになりたいのよね』。驚くほど真剣な表情で大女優が練習していたのは『鉛筆回し』だった」

6月16日朝に投下されたこちらのつぶやき。佐藤さんはこの後、「目下の人たちの小さな流行を、見下すことなく、むしろ吸収しようとするその姿に、なんというか、人としての品格を感じた」と続けています。

【なんて可愛らしく、素敵な女性なんだろう】

人としての品格というものは、ちょっとした言動や振る舞いなど、細かな部分に出るもの。

「なんとか出来るようになりたい」と一生懸命練習する野際さんを想像するだけで胸がときめきますし、非常に好感が持てます。 “大女優” という言葉のイメージとはおおよそ結び付かない天真爛漫な行動、素直な心に、憧れを抱かずにはいられません。

【もう会えないなんて信じられない】

ちなみに……野際さんを見かけたことがあるという知人の話によれば、なによりもその姿勢の美しさに驚かされたとのこと。ピンと背筋を伸ばして歩く姿は人目を引き、ことさらその美しさを引き立てていたのだそうで、そういったところにも品を感じます。

他に変わりはいない! と思わせる存在感や佇まいを、もう画面を通して見られなくなったなんて、まだ信じられません。心からご冥福をお祈りいたします。

参照元:Twitter @actor_satojiroNHKニュース
執筆=田端あんじ(c)Pouch