みなさんは「アリゴ」というフランス料理をご存じでしょうか?

アリゴは、マッシュポテトにチーズをよく混ぜ込んだもので、びよーんと伸びる姿がとってもユニーク。チーズフォンデュやラクレットと同じく、フランスの冬を代表するチーズ料理のひとつです。

本来は「トム・フレーシュ」という、ほんのり酸味のあるフレッシュチーズ(※「ライオル」や「カンタル」チーズの熟成期間が短いもの)を使うのですが、日本国内だとかなり手に入りにくいし、あったとしてもすっごく高い!

私自身フランス南西部で暮らしていますが、この地でさえもトム・フレーシュがいつも手に入るわけではないんです。あぁ、もっと手軽にアリゴが食べたいよぉ〜!

そんなある日、ふと思い立って “とけるチーズ” を使ってみたところ……。これが思いがけず、とってもおいしかったのです。

そこで本日は、コンビニやスーパーの材料で気軽にできる、アリゴの超簡単レシピをご紹介します♪ “なんちゃって” の割には、本場のものにけっこう近い味でトレ・ボ〜ン☆

【材料】

(残り物の)マッシュポテト…300g
溶けるチーズ…130〜150g
ニンニクのすりおろし(チューブのものでOK)…小さじ1/2
牛乳… 50cc程度
塩… 少々

【作り方】

1. 手鍋に牛乳、残り物のマッシュポテト、ニンニクを入れて中火にかけながら混ぜる。
※できたてのマッシュポテトを使う場合は牛乳は入れなくてもOK。


マッシュポテトがやわらかくなってきたら、チーズを投入。

2. 木べらで根気よく混ぜる。味見して塩気が足りなければ塩を少々加え、さらに混ぜる。

腕が疲れる頃には、伸びのよいアリゴが完成するはず!

【作ったらすぐに食べるべし!】

チーズフォンデュと同じように、冷めるとチーズが固まって伸びが悪くなります。作ったらすぐに食べるのがベストですよ〜! もし固くなってしまったら、レンジで温め直してくださいね。

【チーズはたっぷりと!】

チーズの多さにびっくりするかもしれませんが、チーズが少ないと伸びません。伸びの良さと、本来のアリゴに近い味を目指すなら、モッツァレラベースのとけるチーズがおすすめです。

【フランスではこう食べます☆】

アリゴは自然豊かなフランス中央高地・オーヴェルニュ地方生まれの、素朴な家庭料理です。オーヴェルニュはもちろん、その他の地域でも、 ソーセージやステーキなどの肉料理と合わせてたっぷりいただきます。

そういえば、オーヴェルニュの田舎町・アヴェロンへ出かけたときに、訪問先の家庭でご馳走になったランチも、アリゴとロースト肉だったっけ……。あのときは夏だったけど、やっぱりアリゴだったなぁ。

簡単でおいしくて、お腹にたまるアリゴ。フランスに想いを馳せながら、みなさんもぜひお試しくださいね!

レシピ・撮影・執筆:sweetsholic
Photo:(c)Pouch