【最新公開シネマ批評】
映画ライター斎藤香が現在公開中の映画のなかから、オススメ作品をひとつ厳選して、ネタバレありの本音レビューをします

今回ピックアップするのは話題作『ゴーストバスターズ/アフターライフ』(2022年2月4日公開)です。世界中で大ヒットした映画『ゴーストバスターズ』(1984年)『ゴーストバスターズ2』(1989年)の続編です。

オリジナルのゴーストバスターズがニューヨークの街でお化け退治に大活躍してから30年後。今度はバスターズの孫世代がお化け相手に奮闘します。試写で見せていただきましたが、めちゃくちゃ感動作でした! では物語から。

【物語】

30年にわたり、地震が頻発する田舎町に引っ越してきたフィービー(マッケナ・グレイス)と兄のトレヴァー(フィン・ウルフハード)と母(キャリー・クーン)。祖父が残したおんぼろ屋敷だったけど、そこにはハイテク装備のアイテムと改造車が。

科学者だったフィービーの祖父イゴン・スペングラーは、ゴーストバスターズの一員として活躍した人。これらのアイテムは、ゴーストバスターズのもの?

調べ始めたフィービーは、地震の原因はお化けたちの仕業だと突き止めるのですが、なんと封印されていたゴーストたちが街に飛び出してしまうのです!

【お化け退治に家族の物語を加えた最新作】

『ゴーストバスターズ』は、超常現象を扱うゴーストバスターズの面々(ビル・マーレー、ダン・エイクロイド、ハロルド・レイミスなど)が、ニューヨークに出現したゴーストたちを退治するという物語でしたが、最新作の舞台は田舎。そしてゴースト退治に加えて家族のドラマも展開していきます。

本作はシングルマザーと二人の子供達が主人公。祖父が残したゴーストバスターズグッズで、ゴースト退治していきます。フィービーは、ルックスが祖父のスペングラー(ハロルド・レイミス)にソックリ! 

お化け退治に夢中になり、おじいちゃんのアイテムを使ってゴースト相手に闘う姿は、確実におじいちゃんの血を受け継いでいるなあと、しみじみ。

【マシュマロマンの可愛さにキュン!】

『ゴーストバスターズ』はユニークなお化けたちも多いです。中でもマシュマロマンはミニサイズになって大量発生。プニュプニュまんまるな見た目が可愛くイタズラをしまくります。見ているだけで癒やされます。

また本作はフィービーたちの暮らす田舎町がメイン。何もない場所だから巨大ゴーストが大暴れ! そして田舎であるのには深い意味があります。それはおんぼろ屋敷の中で眠っていた元祖ゴーストバスターズで、祖父のスペングラーの意思がつフィービーたち家族の絆へと繋がっていくのです。

【後半は、笑いと感動の嵐!】

後半、あっと驚く仕掛けも用意されています。詳しくは映画を観ていただきたいのですが、『ゴーストバスターズ』を見たことある人は、喜びと同時にニヤニヤ笑いが止まらなくなるはず。同時にラストにはホロリするほどの大きな感動も待っていますので、ぜひ楽しみにしていただきたい!

これまでの『ゴーストバスターズ』に比べると、すっとぼけた笑いが少ないものの、エンターテイメントの王道を行く良作でした。何より、本作の監督ジェイソン・ライトマンは、『ゴーストバスターズ』を生んだアイバン・ライトマンの息子。父親の大ヒット作を息子が受け継ぐなんて素敵じゃないですか!

アメリカ映画のエンタテインメントの王道を観たい!という方にオススメです。

執筆:斎藤 香(c)Pouch

ゴーストバスターズ/アフターライフ
(2022年2月4日より、TOHOシネマズ日比谷ほか全国ロードショー)
監督:ジェイソン・ライトマン
出演:マッケナ・グレイス、ポール・ラッド、フィン・ウルフハード、キャリー・クーン、ローガン・キム、セレステ・オコナーほか