斎藤 (Kaori Saito)

映画ライター

映画誌の編集者を経て、フリーのエディター&ライターに。好きな映画はシニカルなコメディとミステリー系。好きな監督はウディ・アレン。

「斎藤香」担当の記事 (37ページ目)

スマトラ島沖地震で奇跡的に助かった家族の実話を描く/映画『インポッシブル』【最新シネマ批評】

[公開直前☆最新シネマ批評]
映画ライター斎藤香が皆さんよりもひと足先に拝見した最新映画の中からおススメ作品をひとつ厳選してご紹介します。

今回ピックアップするのは6月14日公開の映画『インポッシブル』。この映画は、2004年に起こったスマトラ島沖地震に遭遇した家族の実話がベースになっています。津波によりバラバラになった家族が再会し、絆を取り戻す物語はまさに奇跡です。

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もう元には戻れない!? ドキュメンタリー映画『世界が食べられなくなる日』【最新シネマ批評】

【映画ライター斎藤香が皆さんよりもひと足先に拝見した最新映画の中からおススメ作品をひとつ厳選してご紹介します。】

今回ピックアップするのは6月8日公開のドキュメンタリー映画『世界が食べられなくなる日』です。この映画は2つの危機にアプローチしています。ひとつは、遺伝子組み換え食品の動物実験の真実をじっくり追いかけながら、気づかないうちに口に入っている食品の危険性。もうひとつは、原発の危険性です。

関係がないように見える遺伝子組み換え食品と原発だけど、根底に流れるのは、人間が人間の生を奪う物を作りだしているという事実。この映画は、それを丹念に追いかけたフランスのドキュメンタリーです。

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鋭くも妖艶な世界観! 中国武術マスターも絶賛するカンフー映画『グランド・マスター』ウォン・カーウァイ監督に直撃インタビュー!【最新シネマ批評】

[公開直前☆最新シネマ批評]
映画ライター斎藤香が皆さんよりもひと足先に拝見した最新映画の中からおススメ作品をひとつ厳選してご紹介します。

今回のピックアップは、5月31日公開の中国の巨匠ウォン・カーウァイ監督の新作『グランド・マスター』。この映画のプロモーションで来日したカーウァイ監督にインタビューができました! 17年かけて作り上げた力作について、裏話を色々と聞いてきましたよ。

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出演俳優が減量成功! 人気レシピ本の映画化『体脂肪計タニタの社員食堂』/料理は「かもめ食堂」でお馴染みの飯島さんが担当【最新シネマ批評】

[公開直前☆最新シネマ批評]
映画ライター斎藤香が皆さんよりもひと足先に拝見した最新映画の中からおススメ作品をひとつ厳選してご紹介します。

今回ピックアップするのは、5月25日公開の映画『体脂肪計タニタの社員食堂』です。ベストセラーとなった、体脂肪計メーカーの大手「タニタの社員食堂」のレシピ本を映画化。とはいえ、小説の映画化は多いけど、レシピ本の映画化って聞いたことないんですけど……。というわけで、美味しそうな料理が並ぶのでは! という予想しつつ、試写へ行ってきました。

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「あまちゃん」の対極にあるクドカン・ワールド! 中2男子のエッチな妄想映画『中学生円山』【最新シネマ批評】

[公開直前☆最新シネマ批評]
映画ライター斎藤香が皆さんよりもひと足先に拝見した最新映画の中からおススメ作品をひとつ厳選してご紹介します。

今回ピックアップするのは、5月18日公開の宮藤官九郎監督作『中学生円山』です。脚本を担当したNHK連続テレビ小説「あまちゃん」で高視聴率、絶好調のクドカン監督が、テレビでは絶対に表現できない思春期の妄想ワールドを映像化した、ユニークな青春映画です。

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震災から2年、まだ村に帰れない…ドキュメンタリー『飯舘村 放射能と帰村』が語る真実【最新シネマ批評】

【映画ライター斎藤香が皆さんよりもひと足先に拝見した最新映画の中からおススメ作品をひとつ厳選してご紹介します】

今回ピックアップするのは、5月4日公開のドキュメンタリー『飯舘村 放射能と帰村』。飯舘村とは、福島第一原子力発電所事故により、全村避難とされた村です。原発から30キロ以上も離れているのに、風向きや降雪、降雨の影響で、大量の放射能が村に降り注ぎ、飯舘村の人々も故郷を追われる羽目になりました。土井敏邦監督は、故郷を追われた飯舘村の人々に密着取材。

事故から1カ月も遅れて政府から計画的避難区域とされたことで、人々が負った精神的な傷、今なお消えない不安、政府への怒りをインタビューと映像とともに浮彫りにしていきます。

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GW映画の大目玉!『アイアンマン3』の前に立ちふさがっていた最大の壁とは【最新シネマ批評】

【映画ライター斎藤香が皆さんよりもひと足先に拝見した最新映画の中からおススメ作品をひとつ厳選してご紹介します。】

今回ピックアップするのは4月26日公開の3D映画『アイアンマン3』。人気シリーズのパート3です。

アイアンマンことトニー・スターク役が当たり役となったロバート・ダウニー・Jr。ヒーローとはいえ、バットマンのような影はなく、スーパーマンのような優等生でもなく、自己中心的な俺様キャラクターはロバートの個性にピッタリとマッチ。しかし、今回は最後のアイアンマンという噂も? こんなに人気あるのに?さてその真相は?

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スピルバーグ監督作品『リンカーン』名演を見せるダニエル・デイ=ルイスが凄い理由【最新シネマ批評】

[公開直前☆最新シネマ批評]
映画ライター斎藤香が皆さんよりもひと足先に拝見した最新映画の中からおススメ作品をひとつ厳選してご紹介します。

今回は4月19日公開のスティーヴン・スピルバーグ監督作『リンカーン』をピックアップしました。第85回アカデミー賞では最多ノミネートながら、ベン・アフレック監督作『アルゴ』に作品賞も話題も持っていかれてしまった同作品。

が、しかし、やはり最多ノミネートは伊達じゃない。いまこそ見るべき映画であると確信できるし、本作で、アカデミー賞史上初3回目の主演男優賞を受賞したダニエル・デイ=ルイスが、神! のような演技を見せる映画でもあるのです。

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辞書作りに15年! 映画『舟を編む』が教えてくれる奥深い辞書の世界【最新シネマ批評】

[公開直前☆最新シネマ批評]
映画ライター斎藤香が皆さんよりもひと足先に拝見した最新映画の中からおススメ作品をひとつ厳選してご紹介します。

今回ピックアップするのは、4月13日公開の映画『舟を編む』。三浦しをんの同名小説の映画化(本屋大賞第1位)を石井裕也監督が手がけました。辞書の編集部の人々とその家族が織りなす物語。表向きは静かだけど、うちにはとても熱い物を秘めていて、じんわりジワジワと感動が心の奥底へとしみこんでいくような映画なのです。

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映画『ヒッチコック』が暴露!? アルフレッド・ヒッチコック映画最大のヒット作『サイコ』制作秘話【最新シネマ批評】

[公開直前☆最新シネマ批評]
映画ライター斎藤香が皆さんよりもひと足先に拝見した最新映画の中からおススメ作品をひとつ厳選してご紹介します。

今回ピックアップするのは、2013年4月5日公開の映画『ヒッチコック』です。ミステリー映画の帝王と言われた名匠アルフレッド・ヒッチコック監督の代表作『サイコ』の制作の裏側と、ヒッチコック監督を支えたアルマ夫人との夫婦愛を描いたこの映画は、ヒッチコック監督の生涯を描いたものではありません。

でも、アラウンド60でも、決して守りに入らないチャレンジャー、ヒッチコック監督の映画への底なしの貪欲さ&ヒッチコック・サスペンスはどうやって作られたのか、私生活は? 素顔は? そんな好奇心を満たしてくれる映画に仕上がっているのです。

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1億8000万円のシャネルのジュエリーも登場! 映画『アンナ・カレーニナ』の魅力【最新シネマ批評】

[公開直前☆最新シネマ批評]
映画ライター斎藤香が皆さんよりもひと足先に拝見した最新映画の中からおススメ作品をひとつ厳選してご紹介します。

今回ピックアップするのは、3月29日公開の映画『アンナ・カレーニナ』です。何度も映画化され、アンナの役は、グレタ・ガルボ、ヴィヴィアン・リー、ソフィー・マルソーなど多くの女優が演じてきました。

悲劇的なヒロインですが、女優としてはアンナ・カレーニナが複雑で悲劇的なほど女優魂を刺激され、演じたくなる役なのかも。だから何度も映画化され、大女優も挑戦してきたのでしょう。そして、新作『アンナ・カレーニナ』のアンナ役はキーラ・ナイトレイです。

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ハリウッド版『進撃の巨人』!? 3D映画『ジャックと天空の巨人』【最新シネマ批評】

[公開直前☆最新シネマ批評]
映画ライター斎藤香が皆さんよりもひと足先に拝見した最新映画の中からおススメ作品をひとつ厳選してご紹介します。

今回ピックアップするのは、3月22日公開の3D映画『ジャックと天空の巨人』です。有名な「ジャックと豆の木」のストーリーを基にした冒険ファンタジー。

「ジャックと豆の木ならファミリーピクチャーね!」と思って見たら、とんでもない。予想をあっさり裏切り、グロテスクな巨人が攻めてくるというダーク冒険ファンタジーなのです。

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母犬の愛に涙! 映画『ひまわりと子犬の7日間』【最新シネマ批評】

[公開直前☆最新シネマ批評]
映画ライター斎藤香が皆さんよりもひと足先に拝見した最新映画の中からおススメ作品をひとつ厳選してご紹介します。

今回ご紹介するのは、3月16日公開の堺雅人主演作『ひまわりと子犬の7日間』です。愛犬家の顔がほころぶワンちゃんがいっぱい! なんて想像していくと、ちょっと違います。この映画は、保健所で生きる犬たちの現実を描いた物語。

人間の身勝手な行いから、不幸な道を歩むことになってしまった犬たちに寄り添い、その残酷な行く末を何とかしたいという思いが詰まった映画なのです。

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老老介護を描いた『愛、アムール』が教えてくれる究極の夫婦愛【最新シネマ批評】

【映画ライター斎藤香が、皆さんよりもひと足先に拝見した最新映画の中から、おススメ作品をひとつ厳選してご紹介します】

今回ピックアップするのは、3月9日公開の『愛、アムール』です。2012年度カンヌ国際映画祭パルムドール賞、第85回アカデミー賞外国語映画賞など多数の映画賞に輝いたミヒャエル・ハネケ監督作。

パリの高級アパルトマンを舞台に、病に倒れた妻を夫が介護する。ただそれだけの映画なのに、そこに夫婦愛と絆を感じさせながら老老介護の終末を描いて、胸をわしづかみにされました。これはもしかしたら、数年後の親の姿であり、自分たちの姿。今、どんなに若くても、いずれこういう時が来る。そんな現実を『愛、アムール』の夫婦は教えてくれるのです。

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ふんわり優しい映画かと思いきや、リアルな女の本音続々! 映画『すーちゃん まいちゃん さわ子さん』【最新シネマ批評】

[公開直前☆最新シネマ批評]
映画ライター斎藤香が皆さんよりもひと足先に拝見した最新映画の中からおススメ作品をひとつ厳選してご紹介します。

今回ピックアップするのは、3月2日公開の益田ミリの人気漫画「すーちゃん」シリーズの実写化『すーちゃん まいちゃん さわ子さん』です。ほのぼのタッチの益田ワールドが実写になると、どうなるのか。映画は、人気女優を配して、一見、おしゃれ雑貨やおいしそうな食べ物で彩られたほんわかした世界だけど、これがけっこう胸にズシンと来る!痛いところを突いてくるリアルムービーに仕上がっているのです。

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超ポジティブな心の癒し方をイカれたカップルが伝授!? アカデミー賞候補『世界にひとつのプレイブック』【最新シネマ批評】

[公開直前☆最新シネマ批評]映画ライター斎藤香が皆さんよりもひと足先に拝見した最新映画の中からおススメ作品をひとつ厳選してご紹介します。

今回ピックアップするのは、2月22日に公開される『世界にひとつのプレイブック』です。本年度アカデミー賞作品賞ほか主要部門の候補になっている話題作。この映画はロマンチック・コメディなのですが、一風変わっているのは主役カップルが心に病を抱えているということです。

普通、そのような病を笑い飛ばすのは不謹慎と真面目にきちんと向き合う映画が多いのですが、本作はコメディとして笑わせながら、病を超えて、家族、夫婦、男女関係の本質を描いて、しっかり感動させてくれます。特にイっちゃっている主役のふたりがとても魅力的! 演じるブラッドリー・クーパーとジェニファー・ローレンスは、仲良くアカデミー賞主演賞候補になっていますが、それも納得です。

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緊張感MAX! 映画『ゼロ・ダーク・サーティ』の凄すぎるクライマックス!【最新シネマ批評】

[公開直前☆最新シネマ批評]
映画ライター斎藤香が皆さんよりもひと足先に拝見した最新映画の中からおススメ作品をひとつ厳選してご紹介します。

今回ピックアップするのは、9.11のアメリカ同時多発テロ事件の首謀者と言われるビンラディン暗殺の裏側を描いた衝撃作『ゼロ・ダーク・サーティ』です。

『ハート・ロッカー』でアカデミー賞を受賞したキャスリン・ビグロー監督が再び着手したのは、やはり社会派映画。でも『ハート・ロッカー』が爆弾処理班の男にフォーカスを絞って描いたのに対し、この映画は、ビンラディン暗殺という世界的ニュースになった事件の裏側をえぐった作品です。「社会派映画? 難しそ~」と思うかもしれないけど、社会派+サスペンスといった感じでクライマックスの30分は、もう緊張感MAX! 記者はドキドキしすぎて心臓がどうにかなりそうでしたよ。

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なぜか輝くブルース・ウィリスにビックリ!  映画『ムーンライズ・キングダム』の小さな恋の物語【最新シネマ批評】

[公開直前☆最新シネマ批評]
映画ライター斎藤香が皆さんよりもひと足先に拝見した最新映画の中からおススメ作品をひとつ厳選してご紹介します。

今回ピックアップするのは、ウェス・アンダーソン監督の新作『ムーンライズ・キングダム』です。2月24日(現地時間)に発表される第85回アカデミー賞では、脚本賞候補になっている作品です。アンダーソン監督の作品は、色彩、美術、衣装などは誰が見ても美しいけれど、キャラクターが独特です。ベタな笑いに走らず、わかりやすい感動はないけれど、今回、子供の初恋逃避行を描いた『ムーンライズ・キングダム』は、心の中にペパーミントの風が吹くような爽やかさに満ちた、愛すべき“小さな恋の物語”に仕上がっております。

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もはやジャッキー・チェンを超えるレベル!? 映画『アウトロー』でトム・クルーズの決死のカーチェイス【最新シネマ批評】

【映画ライター斎藤香が皆さんよりもひと足先に拝見した最新映画の中からおススメ作品をひとつ厳選してご紹介します。】

今回ピックアップする映画は2月1日公開、トム・クルーズ新作映画『アウトロー』です。原作はリー・チャイルドの著作で大ベストセラー。主人公ジャック・リーチャーは、携帯電話、クレジットカード、車も持たずに生きる一匹狼で、そんな”アウトロー“な男をトムはノリノリで演じています。

記者はトム・クルーズの来日記者会見にも行きましたが、彼は自分がこの映画でどんなことをしたか、どんなに大変だったか、どんなに情熱を傾けていたかと延々しゃべり倒しておりました。トムが渾身の力で演じきったのが、このジャック・リーチャー役なのです。

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