昨年の第94回アカデミー賞で作品賞含む3部門受賞した『コーダ あいのうた』が早くも地上波初放送! 本日2023年6月16日夜9時から日本テレビ系『金曜ロードショー』で放送します。

作品タイトルにもなっている「コーダ(CODA)」とは「Children of Deaf Adults」の略。耳が聞こえない、または聞こえにくい親のもとで育つ子どものことです。

本作の主人公・ルビーは、4人家族のうち、たったひとりの健聴者。幼いころから、家族の通訳として生きてきたルビーが目指す未来とは?

【あらすじ】

漁業を営む父・フランクと陽気な母・ジャッキー、そして妹思いの兄・レオという仲の良い家族に愛されて育った女子高生・ルビー(エミリア・ジョーンズさん)。

ルビー以外は全員耳が聞こえないため、一緒に漁に出て働きながら通訳係をしていました。

ある日のこと、合唱部で歌の才能を見出されたルビーは、顧問の先生(エウヘニオ・デルベスさん)からバークリー音楽大学の受験と特別レッスンを勧められます

家族に内緒でレッスンをこなしていたルビーですが、父が漁業組合の会議で「自分たちで魚を売る」と宣言してしまったからさあ大変! ルビーはさまざまな交渉ごとに引っ張りまわされ、レッスンに何度も遅刻してしまうのです。

この現状を打破するべく、ルビーは勇気を出して家族に夢を打ち明けるのですが……?

【ココに注目!】

ルビーの父、母、兄を演じる役者のみなさんは全員、実際に耳が聞こえません。

本作の監督を務めたシアン・ヘダーさんは「耳の聞こえない人の役があるのに、耳の聞こえない優秀な役者を起用しないというのは考えられなかった」と語っています。

本作でアカデミー賞およびゴールデン・グローブ賞で助演男優賞を受賞したトロイ・コッツァーさんが、ルビーの喉に手を当てて歌声を感じようとするシーンは屈指の名場面。

そんなルビーを演じたエミリアさんは、本作のために9カ月間ボイストレーニングに挑んだといいます。思わず聞き惚れてしまうこと間違いなしですよっ。

【あのシーンはカットしないで】

ところで……今回の地上波初放送は「本編ノーカット」ではないようです。

本作は112分、『金曜ロードショー』の放送時間は114分。しかし、CMを考えたらもっと短縮されることになるわけで、カットされてしまうシーンもあると推測できますよね。

個人的には、ルビーの父と顧問の先生が交わす挨拶のシーンだけはカットされてほしくない〜!

顧問の先生が誤って披露してしまった手話が引き起こすハプニングを、地上波で目の当たりにしたいものです(笑)。

【タイトルが持つ「もうひとつの意味」】

作品のタイトル「コーダ(CODA)」は、楽曲の終わりを表す音楽記号でもあります。

ひとつの章が終わり、次の章が始まるーーー。今夜はその瞬間を見届けましょう!

参照元:日本テレビ(1)(2)(3)Twitter @kinro_ntv
執筆:田端あんじ (c)Pouch